はじめに

なぜ基地局整備が遅れていたのか

――行政指導を受けたように、基地局の開設は8月までは遅れていたのか。どういう原因があって、どうクリアして、現在は挽回しているのか。

一言では言えないが、進んでいる時期もあれば、そうでない時期もあった。現在は基地局の建設が順調。一番大きな要因は、楽天グループ全体の事業として、楽天市場、楽天証券からも数百名が応援に来てくれていること。ビルオーナーとの交渉などをいろいろなことをやってもらっている。

楽天グループには役員が何十人もいる。それぞれに担当エリアを割り振って、モバイルでない役員にも「このエリアの担当だから、ビルオーナーを見つけてください」とお願いしている。総力を挙げて、基地局建設を進めたこともあって、足元では基地局建設は着実に順調にいっている。3月の4,400局はきちんと行ける。

楽天モバイル基地局
基地局の開設状況

――つまり、基地局整備が遅れていたのは場所の問題?

それが一番大きい。工事の段取りが思ったほど進まなかったり、工事会社のリソースが逼迫したことも大きかった。

――KDDIからローミングの約款が発表されていて、1GB当たり500円。借りる値段が高いが、楽天の価格体系は安くするのが難しくなるのか。それとも、逆ザヤ覚悟で安くするのか。

それは(実際の料金体系を)見てのお楽しみ。基本的には、参入する意義は低廉な価格というところが大きい。できるだけインパクトのある数字は出さないといけないと思っている。

――基地局の設備投資額は、当初の予定から比較して、どうなのか。

コスト的にはいろいろなデコボコはあるが、想定内。建設コストがすごく上振れしているわけではない。

料金プランの発表はまもなく?

――事前登録すると最短18分で契約。しかし、事前登録するような人はウェブだけで完結できれば良いはず。ウェブだけで契約を完了できるのか。

もちろん、初回の無料サポータープログラムはウェブでの契約だけだった。ウェブだけで完了できる。事前登録したうえで来店する人は、最後にスタッフに聞いてみたかったり、実際の端末を手に取りたい人。

他社だとウェブだけで買う人は多くないが、もともとはEC(ネット通販)で始まった会社なので、楽天としては押していきたい。一方で、最後に端末を手に取りたい人もいるので、「ウェブだけです」というのは不便。お店もやっているし、ミックスみたいな人もいる。

Rakuten Mini
専用端末「Rakuten Mini」は当面、ナイトブラックとクールホワイトの2色展開

――料金プランはいつ発表するのか。

あまり細かくは言えないが、4月に開始するので、その前に十分な時間を持って発表する。そうなると、そんなに時間がないが……。直前ではなく、前もって発表したい。普通は1ヵ月くらい必要かと思うが、明言はできない。

――iPhoneの扱いはあるか。

iPhoneについてはノーコメント。

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