はじめに

店舗での契約は最短18分に短縮

さらに、パートナーであるKDDIとのローミングエリアの境目で通信が途切れてしまうことがあった問題については、4月をメドに接続方式を変更予定。変更前は境目で数秒間の通信ダウンが生じていますが、変更後は基地局間どうしがシームレスにつながり、通常の音声通話でも途切れなくなるといいます。

このほか、楽天モバイルの新型ショップのコンセプトも発表。独自のセキュリティシステムを採用し、ケータイ売り場では一般的になっている盗難防止の設備を排除。展示している全機種をワイヤレスにすることで、端末そのものの質感などを確かめやすくしています。

また、契約カウンターをあえて設置せず、検討客が自由に回遊できるスペースを確保。楽天IDと連携して事前に自宅などで検討している機種や料金プランを登録しておくと、店舗での契約時間を最短18分まで短縮できる態勢を整えました。

楽天モバイル契約時間
事前登録をすればショップでの契約時間は最短18分に

こうした一連の説明の後、報道陣と山田社長との質疑応答が行われました。その中には、4月のキャリア本格始動に至るまでのスケジュールについても言及がありました。以降では、質疑応答での主なやり取りをご紹介します。

本格サービスの開始はいつ?

――今回、無料サポーターを2万人追加するが、背景は?

山田社長: ネットワークを良くするために、さらに規模を拡大して、2万人でネットワークを使ってもらいたい。今回は「楽天Link」もリリースするタイミングなので、Linkを使っていただきたいという狙いもある。

――無料プログラムのユーザーはそのまま本格サービスに移行するのか。

まだ正式サービスの料金も発表していない段階。新たな契約行為として、きちんと料金プランを提示して、正式プランに契約する手続きが必要。自動移行ではないが、できるだけ移行してもらいたい。

――3月に無料プログラムが終わる。ということは、4月1日に本格サービスが始まる?

詳細が決まっていない。4月1日のサービス開始は確定していない。もし4月1日でない場合は、おそらく無料サポータープログラムを正式サービス開始の日程まで延長することになる。いずれにせよ、ユーザーに迷惑をかけてはいけない。

――正式サービス開始までの課題は?

先月の通信障害のようなことがないよう、万全のテストをやってきたが、さらに過負荷試験を追加してやっていくことが重要。

――過負荷試験はどういう形になるのか。無料サポーターが何らかの対応を求められるのか。

今回の2万人や前回も合わせた2万5,000人に「作業してください」と言うことはない。過負荷試験は当社のラボでテストする。テスト項目も見直して、さらに追加するのが基本。

5,000人いると、通常では思いつかない、さまざまな使い方をする人もいる。これが2万人になると、さらにいろいろなケースがある。そうしたコーナーケースがカバーされる可能性も増える。特に「こういうことをしてください」とお願いするつもりはないが、数が増えると課題解決につながる。

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