はじめに
知らず知らずのうちに笑顔に
実際に走らせてみたら、これがけっこう行けるのです。与えられたエンジンは高速道路などで負担が少ないときに2気筒がお休みする気筒休止機構を備えた1.5リットルのターボエンジンで、最高出力は150馬力です。最大トルクも250N・mで、そこにデュアルクラッチ式の7速Sトロニックが組み合わされます。
元気の良く回る1.5リットルエンジン
まぁ、現代のクルマのスペックとしてごくごく普通の数字だと思いながら走り出したら、ちょっぴり面食らいました。いや、別にバカッ速いとか強烈とかという表現はできないのですが、とてもクルマのキャラクターと合って、キビキビと活発にコーナーを抜けていけるのです。
どんな速度域からでもしっかりとトルクが出てくれるので苛つくこともなく、自分の思う感じで加速してくれます。さらにブレーキのフィーリングも悪くなく、踏み込め踏み込むほど制動力がグングンと増していく、いい感じなのです。
コンパクトでも居住性はしっかり確保されていて窮屈さはほとんど感じません
突然ガツンと効いたりすることもないので、コントロールが自然でスポーティな走りにはいい感じです。これはボディの大きさや1,220kgの軽量ボディがあるから可能なのだと思います。箱根のワインディングを走りながら、どんどん笑顔になっていくのです。
そして少しクールダウンしようとゆっくりペースを落としました。実はゆっくり走ったときの上質な感じも、いかにもアウディらしいのです。小さくてもちゃんとプレミアムブランドの一員だよ、といいたいのでしょうが、その想いはちゃんと伝わってきています。
小さなクルマ好きにはけっこう刺さるスポーツモデル。さっそくプライスを確認すると、この時乗ったモデルは443万円。ファーストエディションというほぼフル装備の状態でしたが、う~ん、気に入ったとは言えちょっと高いかなぁ。いいのは分かるんだが、もう少しおじさんの懐具合を察して欲しいなぁ、と、感じながら、現在のラインナップにある35 TFSI advancedを確認すると365万円。その上のSラインで391万円となっていました。
うん、これならギリギリ何とかなるかぁ。