はじめに

5Gのインパクトは他にも…

また、基地局設置に関わる特需も長期化します。今までは基地局に係る特需は2年程度でピークアウトしましたが、5年以上、場合によっては10年くらい続く可能性があります。そして、5G通信網が整備されるのに伴いデータ通信量が増えるので、データセンター投資も高止まりすることでしょう。

さらに、ミリ波に対応するスモールセルは、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)やCASE(ケース。コウネクティド化・自動運転・カーシェア・電動化の4つの頭文字をとった造語)、そして空飛ぶクルマを実現するため、エッヂサーバーと呼ばれる小型サーバーを設置します。基地局にサーバーが装備されることは今までなかったので、新たな成長市場となります。

思いつくままにざっと述べましたが、5Gが半導体産業に与えるインパクトがいかに大きいかということがおわかりいただけると思います。

5Gの大波はこれからが本番

一部に5G は2019年後半の上昇で株価に織り込まれたという見方がありますが、まったく的外れです。5Gが社会や企業業績に与えるインパクトを侮るべきではありません。5Gという大波がくるのは、これからと考えてください。

![半導体販売額とシリコンウエハ出荷額]https://res.cloudinary.com/hya19ty1g/image/upload/q_auto/v1580085593/moneyplus/NEWS/20200127-iwaicosmo-zu01-kako.jpg)

株価上昇もまだ前半戦で、これからが本番です。したがって、半導体関連は2020年も強気継続でよいと考えます。

主力どころの東京エレクトロン(証券コード:8035)、アドバンテスト(6857)、SCREENホールディングス(7735)、信越化学工業(4063)から、中小型のSUMCO(3436)、トリケミカル研究所(4369)、東京応化工業(4186)まで、引き続き注目です。

<文:投資調査部 斎藤和嘉>

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