どんな企業姿勢が評価される?

実際の分析は次のように行いました。2012年以降で東証1部企業を対象に毎年1回、9月末時点で取得できる情報を使って、「国連グローバル・コンパクトへの加盟企業」と「それ以外の企業」それぞれの、その後1年間の株式の平均収益率を見ました。

その結果、国連グローバル・コンパクト加盟企業が、それ以外の企業を年間で平均して0.3%程度上回りました。大きな差ではないとはいえ、投資先として考える企業が国連グローバル・コンパクトに署名しているか、チェックしておくことも重要といえそうです。

加盟企業の一覧は英語での表記になってしまいますが、国連グローバル・コンパクトのウェブサイトで確認ができます。

さらにもう一ひねりして、追加の分析をしました。

国連グローバル・コンパクトに「新加盟」か「それ以外」で分類したうえで、その後1年間の株式の平均収益率を見てみました。こちらも2012年以降で平均しています。また同様に、その後3年間の平均収益率も見ています。

【東証1部上場企業で国連グローバル・コンパクトに新加盟した企業のその後の平均株式収益率】

新加盟 それ以外
1年後 19.9% 18.9% 1.1%
3年後 63.9% 55.2% 8.7%

(注)2012年以降、8月末での東証1部企業の国連グローバル・コンパクトに「新加盟」か「それ以外」で分類し、その翌月から1年間と3年間の株式収益率の平均をさらに時系列で直近まで平均。「差」は「新加盟」から「それ以外」を引いて算出 (出所)Bloombergのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

分析結果は「新加盟」のほうが、その1年後、3年後ともに「それ以外」より株価パフォーマンスが上回っています。企業や社会の持続的な成長への意識を強め、その取り組みを示し、具体的に実践し始めたという企業の変化が、市場での評価につながったとみられます。企業を見るうえでは、1年前のCSR報告書などを使って比較することも重要です。