はじめに

手元に現預金は必要、確保するためには…

手術代金とは別になりますが、手元にまったく現預金がないのもどうかとは思います。そのため、昨今の金利情勢からみてあまりうまみがないと考えられる日本債券を売却し、90万円分を現預金で保有することを検討されてはいかがでしょうか。

これは、今後追加で資金が必要になった場合の備えという意味があります。また、株式市況が大幅に下落した場合に買いに向かう資金として利用するという意味も込められています。

まずは「3つのステップ」、その後リスクに備えた運用を

まずは上記のように、【ステップ1】として、手術代金に相当する外国株式70万円分を売却する。【ステップ2】として、日本債券を全額売却し、その資金を手元に置く。【ステップ3】として、毎月の貯蓄額から数万円程度、時間分散を利用して外国株式を購入していく。このステップを実践してみましょう。

その後に、ぜひ考えていただきたいのが、外国株式の比率がある程度高まってきたら、ほかの資産を増やすかどうか。仮に外国株式が再度210万円程度まで膨らんできたら、その後は毎月1万円ずつ、外国株式、外国債券、日本株式へと投資していくスタイルもアリです。

また、リスクヘッジとして今後市況がさらに悪化するといった場合に備えて、金など貴金属への投資も視野に入れてみてはいかがでしょうか。中長期的に見て、世界は3%前後の経済成長を遂げていくと想定されるため外国株式中心でよいとは思いますが、景気が冷え込み市況悪化となる恐れもあるためです。有事の金といわれるように、国内では40年ぶりの高値となっています。コロナだけではなく、今後の景気マイナス要因に対する備えをそろそろしておくべきです。

なお、残りの毎月の貯蓄額2万円は、とりあえず現預金で貯めていきましょう。そして、いざというときの資金に備えましょう。

一つの目安ですが、本来は会社員の方の場合、3ヵ月分の生活費は最低限現預金で保有すべきです。日本債券を売却すればいざというときの資金は確保できますし、それ以上に貯めていくことで株式などを買いたいときの資金源にもできます。短期売買を行うかどうかは別としても、大きく下落したときに買うスタイルは身につけておくべきです。以上、参考にしてみてください。

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