はじめに

【中学入学より3ヵ月後から再就職した場合】
中学受験が終わり再就職した場合、第1子の大学入学までに学資保険300万円を含め2500万円の貯蓄ができます。

<前提条件>

・基本生活費のうち食費は、第2子13歳・16歳時に12万円ずつ増額。
・その他支出(日用品・雑費・被服費・交際費・娯楽費など)として100万円計上。
・教育費は、私立高校:97万円、私立大学理系:初年度155万円、2~4年129万円、大学院(修士):初年度110万円、2年90万円
・相談者様の収入:中学入学3ヵ月後より再就職。手取り収入は440万円、60歳より50%減額の220万円とする。
・夫の収入も60歳より50%減額の260万円とする

図2

相談者様のご家庭は、住居費の負担がなく基本生活費もコンパクトにされていることから収支に余裕があります。老後資金は子どもが自立してからというより、相談者様が再就職されたら少額からでも運用を始めてみてはいかがでしょう(何歳を子どもの自立の時期と考えるかにもよりますが、もし大学卒業だとしたら親は現役で働ける時間がありません)。

住宅ローンも完済されているので、掛け金全額が所得控除となり、所得税・住民税の負担が軽減されるiDeCoの利用を検討されたらいいと思います。

国の保険は強い味方、遺族年金を確認し不足は生命保険でリスクヘッジ

最後に子育て時期の死亡保障について考えてみましょう。

お子さん2人の受験をサポートしている間に、ご主人に万一の事があったら収入が途絶えてしまいます。2人が大学院を卒業するまでに約4000万円の教育費がかかりそうです。今までと同じ生活を送るためには、残された家族の生活費や教育費の確保が必要になります。

まずは、公的保険である遺族年金(遺族基礎年金と遺族厚生年金)や会社からの死亡退職金、弔慰金などを確認しましょう。その上で足りないとなれば生命保険でリスクヘッジしておきましょう。貯蓄が積みあがるまでは、ご夫婦ともに会社の団体保険や収入保障保険など死亡保険に加入しておくと安心です。

残された家族が受け取ることができる遺族年金は「日本年金機構のホームページ」や「ねんきん定期便」で必ず確認しておきましょう。

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