はじめに
新型コロナウイルス感染拡大の影響が生活のいたるところで出ているなか株価が下がり 、日本の経済は、年金制度はどうなってしまうのかと将来が不安になった方もいらっしゃるでしょう。
今回は、「年金保険料を払っても、将来年金がもらえるかわからない」という方のために、年金保険料の運用や、自分の老齢年金額を確認する方法をお伝えします。この機会に年金制度について理解しましょう。
新型コロナウイルス感染拡大が年金に与える影響とは
(1)国内外の株価下落が年金にも影響 ?
日本では、年金支給のために必要な財源を、その時々の現役世代の保険料収入から用意する「賦課方式」を採用しています。現役世代が納めた年金保険料のうち、年金の支給などに充てられなかったものは、「年金積立金」として将来の世代のために積み立てられていて、「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が国内外の株式や債券で運用しています。
そのため、大幅に株価が下がれば、年金積立金の運用で損失が出ることになります。しかし、年金積立金の運用は、長期的な運用により安定的な収益を得ることを目指しているため、短期的な視点でのプラスマイナスによって簡単には左右されないようになっています。
(2)新型コロナウイルスの影響で失業…年金保険料を払えない!
アルバイト先が休業のためシフトがなくなった、勤務先の経営が厳しくなり失業した、自営業で受注していた仕事がキャンセルになったなど、新型コロナウイルスの感染拡大により収入減となり、国民年金保険料の納付が後回しになる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、年金保険料を未納のままにしておくと、将来受給できるはずの年金額が減ってしまいます 。年金保険料の納付が難しい場合には、「免除」という制度があります。年金を未納にせずに「免除制度」をぜひ活用してください。
まずは、ねんきん定期便を手元に用意しましょう。
年金保険料を頑張って納付しても、いくら年金が受け取れるのかわからない、そんな方は自分の年金記録を確認しましょう。ねんきん定期便は、将来の年金給付に関するお知らせです。
日本年金機構からお誕生日の月に郵送されます ので、受け取ったら内容をしっかり確認しましょう。ねんきん定期便は、年金加入者が50歳以上か50歳未満かで、記載されている内容が異なります。