4月7日に政府から緊急事態宣言が出されたことで、日本の新型コロナウイルス対策は新たな局面をむかえました。日常生活にも大きな影響が出ることが予想されますが、それに対して私たちはどう対応すればいいのでしょうか。

すでに外出禁止措置が出てから1ヵ月となるイタリアから、家にとどまるための工夫やコツをまとめました。


「家にとどまる」ためには工夫が必要

すでにいろいろな場所で繰り返し言及されていますが、新型コロナウイルス対策の基本は、人と接触しないことです。会社の同僚や友人など、家族以外の人と会わないようにし、ウイルスが移動する可能性をできる限り減らすことが重要です。この方針は、どの国においても変わることはありません。

中には交通機関を使って仕事に行ったり、食料の調達にスーパーに行ったりしなければいけない人もいるかもしれません。ただ、こうしたやむをえない事情以外ではできる限り家にとどまり、ウイルスを拡大させないことが重要です。

ただ、一口に「家にとどまる」といっても、それが1ヵ月もの長期となると工夫が必要です。最初はちょっとした休暇をもらった気分になっても、時間が経つにつれ、外に出られないことがストレスに変わるかもしれません。

家の中にとどまるためには食料品や日用品もある程度の蓄えが必要になりますが、それがパニックバイにつながることを懸念する声もあります。

感染を拡大させないためには、家の中に閉じこもった状態で日常生活を維持していくことが重要です。そのためには、どのようなことに気を付ける必要があるのでしょうか。

家の中で閉じこもっていてもできること

イタリアで1ヵ月間、実際に家の中に閉じこもってみて強く感じたのは、メンタルを意識的に保つのがとても重要ということです。

家の中でのんびりできる時間を楽しめるのは意外と最初だけで、だんだんと外に出られないことへのストレスが大きくなってきます。自分の場合は2週目が一番ストレスが大きく、しばらくコロナウイルス関連のニュースを見たくないという気分になったことがありました。

こうしたストレスに対応するためには、1日をダラダラと過ごすのではなく、何か家の中でできる楽しみを見つけておくことをおすすめします。

ネット配信の映画を見たり本を読んだり、ゲームをしたりするなど、意識的に自分を楽しませる時間を作るようにしましょう。ベランダで太陽を浴びたり、家の中で体操するなど体を動かすのも、メンタルを維持するという点では効果があります。

小さな子どもがいる家庭では、家族でできる遊びを用意するのもおすすめ 小さな子どもがいる家庭では、家族でできる遊びを用意するのもおすすめ

また、普段は忙しくてなかなかできない、手間のかかる料理にじっくり取りかかるのもおすすめです。海外在住の日本人の間では「#外出禁止を乗り切るメニュー」というツイッターのハッシュタグが登場し、お互いにメニューのアイデアを交換する動きも生まれました。

イタリアでは日本以上に厳しい措置が取られており、必要のない外出は一切禁止で罰則もあります。そのため、週に1回程度の買い物や日々の食事が、何よりの娯楽になっています。

食料品や日用品を買い占める必要ない

緊急事態宣言が出たことで、食料品や日用品の買い占めが起こることを懸念する人もいるかもしれません。ただ、イタリアでの経験をふまえる限り、スーパーの棚から長期的にものが消える事態になることはまずないと思います。

イタリアでは、ミラノ近郊の街が封鎖されたり、全土で外出禁止措置がとられたりと、政府による対応が行われるたびにスーパーに人が殺到し、パスタや小麦粉が品切れになっていました。

いずれも都市封鎖により物流が止まることを懸念した人々がスーパーに走ることで起こった事態です。ただ、実際にこうした品切れが続いたのはほんの数日程度のことで、次にスーパーを訪れたときにはたいてい棚は元通りになっていました。

一時的に品薄になっても、数日で品不足は解消される一時的に品薄になっても、数日で品不足は解消される

多くの人が大量に買うので商品の補充が追いつかなかったり、店内在庫がなくなったりすることはあっても、市場には膨大な量の在庫があり、長期的に棚から物が消える事態にはなりませんでした。この「市場には在庫がある」という点は、日本でトイレットペーパー不足になったときも、同じことが指摘されていたと思います。

とはいえ自宅に閉じこもることを考えると不安がある、という人は2〜3日分程度の小さな備蓄をすることをおすすめします。米やパスタなどの主食とタマネギやニンジン、ジャガイモなどの保存の効く野菜、また冷凍の肉やソーセージなどを組み合わせてメニューを考えておけば、少ない量でも2〜3日程度の備蓄になります。

余裕があればカレーやミートソースなどを事前に作って冷凍しておいてもいいですし、逆に忙しい場合はレトルトやインスタント食品を組み合わせてもいいかもしれません。仮に周囲でパニックバイが起きて一時的に食品が手に入らなくても、数日分の食料があれば十分にしのぐことができます。

家から出ずに買い物を済ませるため、通販を検討している人もいるかもしれません。配送は止まることがないためいいアイデアですが、今後同じように考える人が増えると物流がパンクする可能性もあります。

たとえばイタリアでは、Amazonの配送は2週間待ちくらいの状況です。必要なものがある場合は、早めに注文しておいたほうがいいでしょう。また、感染防止のため手を頻繁に洗うことになるため、ハンドソープやハンドクリームはいつもより1つ多めに予備を用意しておくと安心です。