新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、多くの企業がテレワーク(在宅勤務)を取り入れています。自宅で仕事をするようになって、改めて「住まい」について考えた人も多いのではないでしょうか。

「職場まで歩いていけるマンションに住みたい」「子どもとの散歩に適した緑の多い環境に住みたい」など、住まいに求める価値観は人それぞれ。新築にこだわらず、中古物件を視野に入れ始めたという人もいるでしょう。

そこで、中古マンションを見極めるコツを、LIFULL HOME'S総研所長の島原万丈さんに4回にわたって伺います。

第3回は「『中古マンションの見極め』はプロの手を借りる」です。


ネット情報では確認しづらい「修繕情報」

前回は中古物件を探す際にチェックしたい「築年数」「修繕履歴」「断熱性能」について解説しました。ところで、この3つのうち、ネットの情報を眺めているだけでは確認ができない項目もあります。

大手の住宅情報サイトには物件の詳細に修繕(リフォーム)履歴が記載されていますが、給排水管にどんな素材を使っていて、どのように修繕したかなど具体的に書かれているものはほとんどありません。島原さんは「修繕の内容は必ず不動産販売会社に問い合わせを。もし答えてくれないのであれば、その会社から買うのはやめたほうがいい」と断言します。

「たとえば、築50年近いマンションでは給排水管が床スラブと呼ばれるマンションの躯体部分に埋め込まれていて交換できないという場合があります。でも、誠実な不動産販売会社であれば、専有部に樹脂製などの配管を付け直すなどの腐食・漏水対策をしているはず。どこにどんな修繕をしているのか。住んでからトラブルが起きそうにないか。買う前にしっかり確認してください」(島原さん)

特に水回りは要注意。専有部で水漏れが起きて階下の部屋まで濡らしてしまった場合、修繕費用を負担する必要も出てきます。どの程度リスクがあるのか、しっかり把握すべき箇所でしょう。とはいえ、「販売する側の説明を鵜呑みにするのも……」という人も少なくないはず。そんなとき、借りるべきはプロの手。使いたいのは「ホームインスペクション」です。

ホームインスペクションは「住宅診断」とも呼ばれています。その名の通り、天井や床下などを含めた物件の状態を「ホームインスペクター」という資格を持ったプロの目で判断するものです。2018年4月に改正された宅建業法で、不動産販売会社は買主に対してホームインスペクションを行うかどうか意思確認することが義務つけられました。

簡単な検査は目視で行いますが、詳しく調べる必要がある箇所には機材を使うこともあります。島原さんのおすすめは、不動産販売会社から聞いた情報をホームインスペクターにダブルチェックしてもらうというやり方。

「給排水管については図面を見るだけで問題点が分かることも。また、不動産販売会社に『断熱材を何mm入れている』と教えてもらっても、それがどの程度断熱効果があるのか、素人には判断できません。そんなときはホームインスペクターに現地で確認してもらうといいでしょう」(島原さん)

インターネットで「ホームインスペクション」と検索すると、専門業者を簡単に見つけることができます。費用は面積にもよりますが、マンション1部屋を目視で検査する場合、3〜6万円くらいが相場のようです。