リターンに差はあるか分析

東証1部企業を対象に毎年1回、9月末時点で取得できる情報を使って、CSR報告書などの会社が公表する情報により「個人情報保護」などの取り組みの実施を「公表している企業」と「公表していない企業」を分類します。そのうえで、2015年2月から2020年1月までの月次株価収益率の平均を比較しました(過去5年間)。

下表は、見やすいように年率ベースに直しています。つまり、年間を通じて「公表している企業」と「公表していない企業」が平均的にどの程度リターンとなっており、それらの間にどの程度の差があるかを見ています。

【「個人情報保護」などの取り組み実施を公表している東証1部上場企業の株式パフォーマンス格差】

リターン
公表している企業 1.3%
公表していない企業 -0.6%
1.9%

(注)2015年2月以降、2020年1月までの期間を分析対象(5年間)。「個人情報保護」などの取り組み実施を「公表している企業」と「公表していない企業」の月次株式収益率の平均をそれぞれ年率換算する。“差”は「公表している企業」から「公表していない企業」を引いて算出。
(出所)Bloombergのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

分析結果は「個人情報保護」などの取り組み実施を「公表している企業」のリターンはプラスとなりました。一方、「公表していない企業」はマイナスとなり、リターンの差はプラスです。

「個人情報保護」などの取り組み実施を「公表している企業」の株式パフォーマンスが良好なことがわかります。

取り組み実施を公表しているかどうかは、会社のウェブサイトなどで閲覧可能です。インターネットの検索を使って会社名と「個人情報保護」と2つの言葉で検索してみる方法もよいでしょう。

たとえば、投資対象として考えたい企業名と個人情報保護で検索すると、その企業の個人情報保護の方針や取り組み状況がチェック可能です。今後のIT化、情報の高度化の流れの中で、注目したい基準です。