はじめに

自分の老後は何年? 平均余命からプランニングを考える

ご相談内容に「老後のことを考えると……」とありますが、相談者様の老後は何年くらいあるのでしょう。

自分で「何歳まで生きる」と余命を決めることはできませんよね。では、何歳まで生きることができるのか、年齢別の平均余命について厚生労働省が発表しているデータを見てみましょう。平成30年の簡易生命表によると、48歳女性の平均余命は40.26歳、つまり統計上は88歳までは生きるということです。また、女性の2人に1人が90歳を迎え、死亡年齢のピークも92歳となっています。少なくとも90歳までのマネープラン・ライフプランを考えておくと安心できそうです。

賃貸vs所有 一生涯の住居費はいくら?

まず、90歳までの42年間、賃貸物件に住み続けたとしたら、住居費の総額はいくらになるか、試算してみましょう。

【ずっと賃貸物件で暮らした場合の前提条件】

◆家賃 5万8000円
◆更新費用(2年に1回 ) 合計13万6000円/1回    
・更新料  5万8000円  ・更新手数料 2万9000円
・火災保険 2万円    ・保証料   2万9000円

◆引越し費用(58歳・68歳時の2回) 合計33万1000円/1回
・敷金    5万8000円 ・礼金    5万8000円
・前払い家賃 5万8000円 ・仲介手数料 5万8000円
・火災保険  2万円    ・保証料   2万9000円
・引越代   5万円

※物価上昇などの変動は考慮していません。

90歳までの家賃の上限を5万8000円とし、58歳と68歳時に新築物件に引越しをするものとした場合、家賃総額は約3200万円となります。内訳は、42年分の家賃が約2900万円、更新費用が244万8000円(18回分)そして引越2回分の66万2000円です。

ずっと賃貸物件の場合、65歳の退職までに現在の貯蓄残高550万円に加え、毎月の貯蓄とボーナスから952万円{(毎月平均3万円×12か月+ボーナス20万円)×17年}と、元夫からの援助540万円を老後資金として貯めることができます。貯蓄総額の約2000万円にプラスしてiDeCoの運用益の上乗せも期待できそうです。

中古マンションを購入した場合の住居費の総額は?

次に、1000万円の中古マンションを購入した場合、住居費の総額はいくらになるか試算してみましょう。

【中古マンションを購入する場合の前提条件】

◆住宅ローン:約4万8000円/月額
       フラット20(融資率9割超・2020年5月最頻金利1.49%を適用)
       借入金1000万円 返済期間20年 諸費用50万円(貯蓄より充当)
◆住居関連費:管理費等3万円/月額 固定資産税10万円/年間
       火災保険(地震含む)5万円/5年ごと 
       修繕費 65歳・75歳時に50万円/1回
※物価上昇などの変動は考慮していません。

ご相談内容から、購入すると住居費が今より2万円アップするとのことですので、住居費は住宅ローンの返済額4万8000円と管理費等に3万円と考えます。

前提条件をもとに90歳までの住居費を試算すると、総額は約3300万円となります。内訳は、68歳までの住宅ローンの返済総額が約1157万円、購入諸費用50万円、管理費等1512万円(36万円×42年)、固定資産税420万円(10万円×42年)、火災保険(地震保険を含む)45万円、修繕費100万円です。

ちなみに定年時のローン残高は約170万円になります。退職金などから一括返済できると65歳以降の働き方も変わってくると思います。

一方、老後資金のための毎月の貯蓄額は、3万円のうち2万円が住居費にまわってしまうので、1万円となりそうです。それでも17年続けると204万円となり、ずっと賃貸物件で暮らす場合と比べ400万円ほど少なくなりますが、約1600万円貯めることができそうです。