はじめに

ジムに行かなくても器具がなくてもできる自重筋トレ。初心者はまず何から始めればよいでしょうか? 前回に引き続きトレーナーの比嘉一雄さんによる著書『忙しい人のための自重筋トレ』(光文社)より一部抜粋してお届けします。


具体的に筋トレを始めるには、何をすればいいのでしょうか?

当たり前ですが、身体づくりは「何をやるか」で決まります。メニューとスケジュールの組み方について整理しましょう。

どこを鍛えるのか

筋トレをする時には、漫然と運動するよりも、「どこを鍛えたいのか」を意識するのが重要です。自重筋トレでは、身体中の筋肉を、大まかに7つのパーツに分けて考えます。すなわち胸、お腹、背中、お尻、二の腕、太もも、ふくらはぎです。

このうち、私が考える優先順位は、高いものから胸、お腹、背中、太ももです。大きな筋肉ですので、効果が見えやすいからです。

次いで二の腕、お尻、ふくらはぎです。

背中については、タオルラットプルダウンのように、タオルなど小物を使ったり、または、電車のつり革を使って鍛えることができます。懸垂ができなくても、片手でつり革につかまり、思いっきりグーッと引っ張るだけで筋トレになるのです。この後にメニューの項目で紹介しますので、電車通勤の方はぜひ行ってみてください。

回数

鍛える部位が決まったら、次に「何を何回するのか」という目標設定をします。普通のプッシュアップであれば、10回を楽々できるようなら、ひとつ上のレベルに変えます。プッシュアップにもたくさん種類があり、後で紹介しますが、ちょっと片側に寄るだけでつらくなったりします。自分でレベルを上げる基準をつくっておくと、目標が明確になります。

私が普段のトレーニングで言っているのは、まずは「10回×2セットできたら重さを変えよう」。2セットずつ種目を組み、最初は、ギリギリ耐えられる回数を設定するのがいいでしょう。そうすると、たいてい2セット目はつらくて「はぁ~~もう限界だ」となります。

ですので、2セット目も楽に1セット目と同じ回数をこなせるようになれば、その時は、次のステップに行くタイミングと考えてよいでしょう。

腕立て伏せも、まずは20回やってみて、1分間休み、2セット目ももし 20 回できるようであれば、次から25回にする、もしくはレベルを上げた種目をやる、という具合です。

重さを変えるのが先か、回数を変えるのが先か?とよく聞かれますが、目標回数を変えるほうが楽です。だいたい10%ずつ回数を増やしていくのがよいでしょう。10回できるのだったら11回、30回できたら33回に上げていきます。毎回のトレーニングで、その時の限界まで筋肉を使うことを目指してください。

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