はじめに

MM総研の調査によると、2017年3月末時点で格安スマホの契約件数が1,000万件を突破したようです。総務省が「携帯電話の利用料金が高すぎる」と言い出したことで急速に拡大を始めた格安スマホ市場は、今まさに戦国時代の様相を呈しています。

その一方で、実はドコモ、au、ソフトバンクの大手3社の関係会社によって格安スマホ市場が支配されつつあるという情報も――。つまり天下平定は近いかもというお話です。今、格安スマホ市場ではなにが起きているのでしょうか。


格安スマホを使い始める人が増えている

格安スマホ市場が拡大しています。契約件数は過去1年間でほぼ倍増。ユーザー数はいよいよ1,000万人を突破しました。

ドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリア利用者は、だいたい月額7,000~8,000円の定額プランを契約している方が多いと思います。格安スマホであれば、それを半額以下にすることも可能です。

でも「実際の使い勝手はどうなの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。

実は私も今年に入ってから格安スマホに切り替えました。しかも、使っているSIMは3枚。iPhoneには6GB契約のSIMを入れていて、それ以外に大きなiPadに1GB、小さなiPadにも別の1GBのSIMを入れて使っています。

月額料金は6GBのデータプランが1,440円、1GBがそれぞれ500円なので3台契約しても月額2,440円と大手キャリア時代と比べると、確かに半額以下になりました。

念のため補足しておきますと、通話については以前からガラケーを使っているため、スマホではこれまでも現在も通話料は支払っていません。

では、なぜ格安スマホは安いのでしょうか?

格安スマホが安くなるからくり

格安スマホの事業者はMVNOと呼ばれ、大手携帯会社の通信ネットワークを借りています。現在、その多くが利用しているのがNTTドコモの回線です。

私の場合も6GB回線はビッグローブ、1GB契約のひとつはLINEモバイルなのですが、どちらも表示されている名前はNTTドコモとなっています。ちなみにもうひとつの1GB回線はワイモバイルで、こちらのネットワーク表示はソフトバンクです(厳密にいうとワイモバイルはMVNOではありません)。

さて、それではドコモのネットワークを使っている格安スマホと、ドコモで契約したスマホの使い勝手は同じなのか?

ここがおもしろいところなのですが、カタログスペック上の通信速度は同じでも、格安スマホのほうが遅くなるケースがあるといわれています。

あくまで概念的な説明になりますが、ドコモが8回線の太さの回線を持っていたとすると、格安スマホ会社はそのなかの2回線を使わせてもらうような契約をしている。ですから普段は同じ速さでも、利用が集中する時間帯には通信が遅くなる可能性があります。

例えば、昼休みの時間帯や大晦日のように利用者が集中した時に、ドコモのユーザーは8回線に分散してネットワークを使えますが、格安SIMでは2回線に集中してしまうのです。

とはいえ、実際に使っている私の場合、普段の速度はまったく気になりません。

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