はじめに

一日の体力をしっかり使い切る

有酸素運動を行う習慣のある人は、身体を使うことと休めることとのバランスがとれている状態を維持しています。そうすると運動中に働かせている交感神経が、運動をやめると同時にオフとなり、副交感神経が優位になって休むこと、リラックスしたりよく眠れたりすることができるのだそうです。

いっぽう「交感神経ばかりを優位にし続け頑張り続ける、ということはできはします。しかし、そうすると頑張り続けてきた人が、ある日、突然頑張れないという状態に陥ってしまう危険性も」(上野氏)。活力溢れ仕事も精力的にこなしていた人が、あるときうつ病になってしまうといったようにです。

また、人間の体力は消費しければ、生産されず低下してしまうのだそうです。私たちは「明日は予定があるから、それに備えて今日は休んでおこう」などと体力を温存しようとしがちですが、上野氏によると、実はそれは誤り。体力は需要と供給と同様、消費量に合わせて生産されるのだそうです。

そのため「明日に備えて今日は休もうなどと、体力をケチっていると、その消費量に合わせたぶんしかエネルギーが生産されないようになっていきます。つまり体力の総量、体力そのものが低下してくいっぽうなのです。一日の体力をしっかり使い切って眠ることが望ましいんですね」と語ります。

夜ぐっすり眠ることを最優先に

「子どもの学校があることによって、保護者のかたにも、生活の規律、規則正しい生活リズムがありましたが、終わりの見えない休校中は、親も休まらず、終わりのないドリルを延々と解かされ続けているようなものだったと思います。また惰性のような生活では、実は意外と脳も使えていません。近所を散歩するだけでも、風景を目にすることで視覚へ、風や車の音、鳥のさえずりなど聴覚へと、脳への刺激があるため、脳を使います。産後、少しでも外に出たり、人と話したり、社会から隔離されたような気持ちのなかで世のなかの動きにちょっと触れたりするだけで、気持ちが明るくなることがありましたよね。それとおなじです」(上野氏)

全国で学校の段階的な再開の動きがなされるなか、親子ともに子どもの生活リズムを整えるためには、どうすればよいのでしょうか。

「親は子どもの生活リズムを整えるために、朝、早く起こそうとしがちですが、まずは、夜、ぐっすり眠れること。夜のほうから整えることですね。寝る前に屋内でできる有酸素運動をすることが望ましいのですが、学校が再開されるにつれ、子どもは徐々に外で体力を使い、身体を疲れさせてくるでしょう。そう慌てずとも、まず一度、夜、ぐっすり眠れるようにすれば、子どもはそのリズムがついていくはずですよ」

学校が再開されてからも、子どもの生活面や学習、そして心理面について、保護者の方々から心配や不安の声が多々聞かれています。子どもたちはもちろん、保護者の負担やストレスは、心身ともに大変なものです。

しかしこれだけの長期に渡った休校、そこからの学校再開。そしてコロナとの共存という未曾有の事態なのですから、子どもも保護者も「適応しなければ」「子どもを適応させなければ」と焦り、自身を追いつめてしまうことのないよう、少しずつできる範囲で、無理なく生活を進めていけばよいのではないでしょうか。ひとりでも多くの子育て家庭の方が安心して日々を過ごせるよう穏やかな日常をと願います。

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