はじめに

バリューからグロース、中国株から日本株にシフト

――ひと口に株といっても日本株だけで4,000銘柄近くあります。投資信託などを入れるとさらに選択肢は多くなります。投資先はどのように選んだのですか。

最初は投資信託が良いのかなと思ったのですが、邱さんのウェブサイトを見てアドバイスを求めたところ、投資信託なんて買ったことがないと言います。まずは個別株を買う。とりあえずやってみましょう、と。邱さんが言うなら正しいのだろうと思ったのと、これからは中国株が伸びるといったようなことをおっしゃっていたので、中国の個別株をいくつか買ってみました。中国株投資をする人なら知っているかと思いますが、会社四季報の中国株版のような中国株二季報を見つつ、覚えたてのPERとかPBRなどを指標にしながらバリュー性がある割安株を中心に選びました。

――成果はどうでしたか。

当時は中国経済が調子がよかったこともあり、初めて株を買った05年から数年で2倍くらいに増えました。主力にしていたバリュー株はほとんど伸びなかったのですが、なんとなく儲かりそうかなと思いつきで買っていたグロース株が伸びました。

――現在のポートフォリオはブログでも公開されている通り、日本株中心です。日本株はいつから買い始めたのでしょうか。

日本株を主力にしたのはリーマンショック以降です。

リーマンショックによってそれまで着々と増えてきたお金が「行って来い」になり、それはそれで困ったなとは思ったのですが、精神的にはそこまで大きなダメージではありませんでした。またキャッシュを作って買えばいいかと、そんなふうに感じていました。

一方で、自分のそれまでの投資法で反省点を見つけるきっかけになりました。

中国株は日本株と比べて情報が少なく、ビジネスモデルが把握しづらいという難点があります。買っている株の商品やサービスを利用するのも難しいため、現地の消費者がどんなふうに評価しているのかもわからず、ユーザー側の感情の感情もわかりません。

また、ポートフォリオの面でも、それまではバリュー株を中心に買っていたのですが、なかなか上がりません。PER5のバリュー株はずっとPER5のままで、PER20だった成長株がPER40まで上がっていくわけです。

そこで投資法を見直し、成長力が期待できる日本のグロース株を主力にするようになったのです。

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