はじめに

Sクラスの銘柄をAランク価格で買う

――すぽさんのポートフォリオで、ビジネスモデルを評価して買っている銘柄は何ですか。

どの銘柄も買う前にはビジネスモデルを見ますが、任天堂はとくにビジネスモデルを重視した銘柄といえるかもしれません。というのも、ゲーム機業界は基本的にはワンプラットフォームで、1つの機種しかプラットフォーマーになれない市場だと思っているからです。
過去を振り返ってみると、ファミコンやスーパーファミコンの時代があり、その後、プレイステーションの時代に変わりました。いずれの時代もプラットフォームとしてのゲーム機は1つで、他社が入り込める余地がほとんどありませんでした。

Wiiが出てからは少し流れが変わり、子供や女性がWii、ゲーマーがプレステという住み分けとなりましたが、プラットフォームが2つ存在している状態は長く続かないと思います。仮に共存の状態が壊れてどちらかが残るとすれば、プレステよりもSwitchの方が勝ち残りやすく、再び1つに集約される、つまり、Switch一択でゲーム機のプラットフォーム競争が決着していくのではないかと思っているのです。

――3つ目のポイントは割安ですね。

はい。割安は、Sクラスの銘柄をAクラスの価格で安く買うということです。具体的には、成長率20%、PER40くらいあるSクラスが、PER20くらいまで下がった時を狙います。

17年から19年くらいまでは全体的に株価が高かったため、Aクラス価格で買えるSクラスがあまりありませんでした。いまはコロナショックの影響で買える銘柄が増えましたが、リバウンドが早く、また買える銘柄が減っているように感じます。

――だからこそ、企業分析がより重要になるわけですね。

そう思います。業績は伸びているか、成長市場か、独自性があり、守りが効いているビジネスモデルになっているかといった点を見ていけば、5年で2倍くらいになる銘柄は見つかるだろうと思います。コロナショック後のいまは、早々にリバウンドした銘柄もありますが、戻りが遅い銘柄や業種もあります。そこに目を向けて、Aクラス価格に下がっているSクラス銘柄を探してみるのも良い方法だと思います。

次回はアフターコロナで狙いたい業種に迫ります

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