はじめに
FBR(米連邦準備制度理事会)は、14日まで開催したFOMC(米連邦公開市場委員会)で、利上げを決定した――。
先日、このようなニュースが報じられましたが、この「FOMC」や「利上げ」は株式市場にどのような影響を与えるのでしょうか?
そして6月16日には日本でも「金融政策決定会合」が開かれ、「金融政策は現状維持」との発表がされました。この“金融政策”とは一体どんなものなのでしょうか?
会合で国の金融政策を決める
実は前述した「FOMC」も「金融政策決定会合」も、国の金融政策を決めるための会合です。米国ではFBRが日本の日銀と同じ役割を果たしています。
これらの会合で国の基準となる金利、つまり「政策金利」を定め、これが銀行預金の金利や貸出金利、企業の経済活動や株価へと影響してくるのです。
投資を行う人たちは、こうした会合によって、どのような金融政策が決定されるのかに注意しておく必要があるでしょう。
とはいえ、金融政策決定会合や米FOMCが開催されたからといって、必ずしも金融政策が大きく変更されるわけではありません。
実際に、今回の米FOMCは政策金利であるFF金利を0.25%利上げし、今後、FBRの資産を圧縮するということを決めましたが、一方、日銀の金融政策決定会合は、これまで通りで“まったく変わらない”と発表したわけです。
また、昨年12月、今年の3月の米FOMCの利上げ決定の際は為替や株価が動いたのですが、今回はあまり大きな変動がなく、債券市場も影響を受けませんでした。
同様に日銀の「現状維持」という発表も、債券や株式、為替市場に大きな変化を与えませんでした。
それでは、どういったときに株式市場は影響を受けることになるのでしょうか?