はじめに
相談者はいくらの物件なら手が届くのか?
ご相談者さんの場合、すでに3人のお子さんの私立大学卒業までの教育費は確保済み、持ち家の住宅ローンは完済済みということでした。
頂いた情報によると、1年間の貯蓄可能額は、15万円×12ヵ月+53万円=233万円です。今後11年間今のペースで貯蓄を続けると、60歳時点の貯蓄残高は、233×11年+4000万円=6563万円となります。60歳以降も働くのであれば、さらに貯蓄が増えますし、退職一時金があればその分も資産が増えていきます。
また、現在の生活費が27万円ですが、3人のお子さんが独立すると食費や携帯電話代、塾代、水道光熱費等も減ると思われるので、今の家に住み続けた場合の生活費は3割減の19万円ほどには減らせると思われます。お二人の年金収入が月額19万円以上あるならば、基本的な生活費は年金から賄えると考えられます。金融資産残高の中からリゾート物件の購入費や物件の維持管理コストを出していくと考えるといいでしょう。
リゾート地に足を運んで具体的な情報収集を
ただし、長い人生では何が起こるかわかりません。親が高齢となって世話が必要となった時にどうするのか、自分たちに健康上の不安が生じたときにどうするのか、その時になってみないとわからないこともあるでしょう。リゾート物件を購入する場合にも、手元資金を多めに確保しておくことをお勧めします。
リゾート暮らしと言っても、どのタイプを選ぶのかによってかかるコストは異なってきます。当面は今の貯蓄のペースを維持しながら、将来住みたい場所を求めて、実際にリゾート地に足を運んでみてください。物件情報なども現地で具体的に調べていくと、より具体的な将来イメージが描けるはずです。
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