はじめに

インドネシア・ガルーダ航空も危機

崖っぷちに立たされナショナルフラッグキャリアは、タイ国際航空だけではありません。

インドネシアのガルーダ・インドネシア航空も7月14日に、8兆5000億ルピア(約610億円)に上る強制転換社債(MCB)の起債計画を発表し、政府に引き受けを求めています。

同社が直近発表した2020年1~3月期決算は、売上高が前年同期比30%減の7億6812万米ドル(約820億円)、純損失が1億2016万米ドル(約130億円)と赤字転落しました。

インドネシアでは4月以降、感染拡大を防ぐため、「大規模社会的制限(PSBB)」が実施されています。かき入れ時のレバラン(断食月明け大祭)連休と重なり、乗客が9割減少したことが収益を圧迫しました。さらに、会社側は7月1日時点で負債総額は22億米ドル(約2400億円)に達したことを明らかにしています。

同国では、依然として日々の新規感染者数が1600人前後と過去最高水準で推移しています。政府も感染者数増加のピークは8~9月になるとの見方を示しています。また、ジャカルタ特別州では6月からPSBBを段階的に緩和し、経済再開へと舵を切りつつありましたが、足元の感染者の増勢傾向に更なる緩和を停止するなど、出口が見通せません。

インドネシア政府は、同社からの要請に対して「国家経済回復プログラム」の中での公的資金の投入を計画しているもようですが、具体策が決まっておらず実施が遅れています。救済策の実施が遅れればより困難な状況へと陥ることも否めないでしょう。