はじめに
地方からの来訪者が激減
また、営業再開をしてから東京ディズニーリゾートへの来訪者の属性に変化はあるのでしょうか。休園前(1月1日〜2月28日)と、営業再開後(7月1日〜16日)で、来訪者の性別と年齢の変化を分析します。
来訪者は女性が非常に多い同施設。「KDDI Location Analyzer」のデータによると、来訪者の4分の1を20代女性が占めています。この傾向は休園前と営業再開後で変化はありませんが、営業再開後は男女とも30代比率が高まっているといいます。
さらに来訪者の居住地にも変化があります。休園前は東京都(24.7%)、千葉県(17.8%)、神奈川県(13.1%)、埼玉県(9.8%)、その他(34.5%)という内訳でしたが、営業再開後は東京都(35.5%)、千葉県(25.6%)、神奈川県(16.3%)、埼玉県(11.1%)、その他(11.4%)となっています。
データ提供:技研商事インターナショナル「KDDI Location Analyzer」
「再開後は東京都の市部や横浜市などの色が薄くなっている。遠方からの来訪が減っていることを示しています。来訪者の居住地を都道府県単位で詳しく見てみると、地方(1都3県以外)からの来訪が激減していることがわかります」(同社担当者)
来訪者を市区町村別ランキングにした表からも傾向が読み取れます。「平時」である2020年1〜2月で計測した上位20市区町村と、21位~100位のうち1都3県以外の市区町村をピックアップしたもの。「7月の再開後は、東京ディズニーランドの『近所』である千葉県内および東京23区内は安定した順位である一方、首都圏郊外や地方部からの来訪が激減といえます」(同)
データ提供:技研商事インターナショナル株式会社「KDDI Location Analyzer」
記者が4連休2日目である7月24日午後、JR舞浜駅へ降り立ったところ閑散とはしていないものの、やはりコロナ前の平常時と比べて空いている印象です。時間指定チケットの効果が出ているのか、南口改札を出てディズニーランドへ向かう人よりも、商業施設のイクスピアリに歩いていく人の方が目立ちました。
コロナ禍で大きな影響を受けた東京ディズニーリゾート。営業再開はしたものの平常時に戻るまでまだ時間がかかるかもしれません。