はじめに
注意!改正前にiDeCoの老齢給付金を受け取ると加入者にはなれない
2022年5月からiDeCoの加入年齢が65歳未満へ引き上げられます。その時、Aさんは62歳になるので加入者になれますが、条件があるので注意が必要です。まず、老齢給付金(60歳以降の老後に受け取る給付金のこと)を受け取ってしまうと加入者にはなれません。
つまり、62歳になった時に掛け金を出せなくなるのです。他に、iDeCoの加入年齢が延びたと言っても、誰もが加入者になれる訳ではありません。Aさんが62歳で加入者になるには、厚生年金に加入しているか、国民年金に任意加入をしている必要があります。
任意加入について補足しますと、そもそも国民年金は60歳までの加入義務がありますが、例えば学生時代など未加入で40年の納付済期間がない場合、任意加入をして国民年金の受給額を満額まで増やすことができるのです。
このような話から、今後の働き方や国民年金の納付状況によっては、2022年5月まではiDeCoの老齢給付金を受け取らずに、運用指図者として検討してはどうかと伝えしました。Aさんは65歳までは働くつもりなので検討したいとのことでした。