はじめに
900万円の預貯金残高で何歳まで生活できるか
母親の年齢は現在87歳。2019年の女性の平均寿命は87.45歳ですから、「そろそろ……」という気がしないでもありませんが、まだまだ長生きする可能性もあるという前提で、余生を過ごすための資金計画を練らなければなりません。
毎月のキャッシュフローは、遺族厚生年金が年額181万3,561円なので、月額にすると15万円とちょっとです。まあ、恵まれている方です。自分が高齢者になった時は、ほぼ間違いなく、これだけの年金を受け取ることはできないでしょう。
それはともかく……。
前編でも触れましたが、母親は現在、大腿部骨折で入院し、リハビリに取り組んでいる最中で、退院後は自宅での生活ではなく、施設での生活を望んでいます。入院中に介護認定を取り、先日その結果が来たのですが、「要支援2」ということでした。特別養護老人ホームの入所は「要介護3」以上が対象ですから、母親の場合、自立型の高齢者施設を探す必要があります。有料老人ホームやサービス付高齢者住宅のことです。
年金を月額にした金額が15万円程度ですから、出来れば月額利用料をその程度に収めたいところですが、食費も含めて計算すると、月額20万円程度はかかりそうです。ここから年金で受け取る金額を差し引くと、月額5万円程度の赤字が出ます。これを900万円の預貯金残高で賄うようにします。
900万円を5万円で割ると180か月分ですから15年分になります。つまり、87歳+15年ということで、102歳までの生活費は確保できました。何がしかのお小遣いとして月2万円を加算しても、97歳まで生活する資金余力はあります。