はじめに

女性が評価されづらいシステム

その理由は、やはり女性が管理職をやりたがらないからなのでしょうか。私が所属するしゅふJOB総研で、仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦”層に「あなたは管理職になることを希望していますか?」とアンケート調査を行ったことがあります。

調査では、「希望しない」という回答が最も多く44.9%を占め、「希望する」と回答した人は2.7%にとどまりました。しかしながら、「条件によっては希望する」と回答した人が33.2%いたのです。

およそ1/3の人が条件次第で管理職を希望しているということです。女性管理職が増えない背景には、希望する人が逡巡せざるを得ない何らかの課題、社会システムまたは構造上のひずみがあるのではないかと考えます。

では、女性が管理職を希望する際に必要となる条件とは何でしょうか?働く主婦層の場合、家庭から受ける制約を前提としています。それだけに、時間の融通が利く働き方が、周囲から後ろ髪引かれることなく公然と認められることは重要な条件になります。

時短正社員や短日数正社員などのような働き方がもっとポピュラーになり、それに見合った業務設計や評価制度、社内風土、雰囲気などが形成されることが望まれます。

それともう一つ。そもそもなぜ女性は家庭からの制約を受けながら働かなければならないのでしょうか。家事や育児は妻だけが行うものではなく、家族全員の務めです。

時代の流れは男女共働き世帯の比率を高める方向に進んでおり、収入の獲得においても女性の役割が増してきています。また、キャリア志向を高めている女性が増えていることにも着目する必要があります。

もちろん、性別を問わず、管理職になりたくない人もたくさんいます。専業主婦として家事育児に専念したいという女性もいるはずです。それは男性も同じで、専業主夫になることを望む人もいます。時代の変化とともに、多様化する価値観はそれぞれ尊重されてしかるべきです。

大切なのは、社会全体がそれらの変化を受け入れながら進化することです。それは、社会システムを未来形へと発展させていくための必須条件なのだと思います。