はじめに

給与明細をチェック2:住民税が上がった

では、住民税はどうでしょうか。住民税の税率は一律10%なので、収入が上がったからと言って負担割合が大きくなるということはありません。

ただし、住民税は前年の所得に対してかかることに注意が必要です。前年に大幅に所得が増えていたら、今年の住民税はグッと増えます。前年と今年の収入が同程度であれば、手取り金額が減ってしまう場合もありえるのです。

住民税も所得税と同様に、収入から所得控除を差し引いた課税所得に対しての計算になります。所得控除を利用することは、その年の所得税だけではなく、翌年の住民税の節税にもなるので、しっかり活用したいですね。

給与明細をチェック3:社会保険料が上がった

さらに、40歳になったら介護保険料が差し引かれることになります。

介護保険制度では、65歳以上の方は第1号被保険者として、要介護状態・要支援状態になったら給付が受けられることになっています。40~64歳は第2号被保険者です。

第2号被保険者は、要介護(要支援)状態が老化に起因する疾病による場合に限定して、給付が受けられます。保険料率は1.79%で、40歳になった月からの徴収です。

さて、給与の控除には税金だけではなく、社会保険料もあります。健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料が社会保険料にあたります。

保険料率は都道府県ごとに定められ、東京都の場合、2020年10月納付分からは健康保険料が9.87%、厚生年金保険料は18.30%で、納付は勤務先企業との折半になっています。 ※全国健康保険協会参照

雇用保険は、一般の事業での労働者負担は0.3%です。

保険料は、標準報酬月額に保険料率を掛けて計算します。標準報酬月額とは、給料の月額を区切りのよい幅で区分したもので、健康保険は年度の累計額573万円、厚生年金保険は1カ月あたり150万円が上限となっています。

つまり、上限金額に達するまでは、給与が上がれば社会保険料も上がるというわけです。

税金を払いすぎていませんか? 自分に最適な節税をお金のプロに無料相談[by MoneyForward]