はじめに

「自動融資」があることのメリットは?

公共料金の自動支払いや、クレジットカード利用代金の引き落とし設定をしている普通預金の残高が不足していた経験は、一度くらいあるかもしれません。

十分に残高があると思っていた。引き落としはまだ先だと思っていたが、バタバタしていて口座に入金するのを忘れてしまった……自動融資は、そんなうっかりミスをカバーしてくれるサービスです。

私たちの生活に欠かせない水道や電気が止まってしまったら困りますし、クレジットカード利用代金を延滞すると、延滞金の支払い義務が発生します。また、そのことで信用情報に傷が付き、新たなクレジットカードやローンの申し込み審査時に不利になる可能性もあります。これらを未然に防ぐ手段として、自動融資は有効なものになるでしょう。

借入れ利率は定期預金担保の方がカードローンよりもずっと低くなっていますし、利用のための申し込み手続きが不要ですので、もしも利用するならば定期預金担保の自動融資を優先させたいと思う人もいるのではないでしょうか。

自動融資は借入れ方法だけでなく、返済の方法も簡単で、定期預金担保の場合、返済用のお金の準備ができたら普通口座に入金すれば自動的に返済されます。カードローンの場合は借入れ銀行のATMやコンビニATM、インターネットバンキングにより返済することが可能です。

ただし、「自動融資」は金銭面のデメリットが大きい

定期預金担保の場合には、「自分のお金から普通預金残高の不足額を補てんしているのに、なぜ利息を払う必要があるの?」と疑問に感じる方も少なくないかもしれません。

残念ながら、自動融資は銀行から借金をしていることになるのです。自分の定期預金を担保に融資を受けていても、しっかり利息が請求されます。

現在、多くの銀行で定期預金の預け入れ利率は0.01%となっています。定期預金から自動融資を受けた場合の支払い利息の利率は「定期預金利率+0.5%」ですから、0.51%になります。つまり、支払い利息が受取り利息の51倍もあるのです。

さらにカードローンの自動融資の場合の利息の利率は、前述のようにおよそ14%ですので、できる限り利用しない方が良いことが分かりますよね。もし、あまり考えることなく申し込みをしてしまっていたならば、銀行に「カードローンの自動融資」の利用停止を申し出ることをおすすめします。

定期預金を担保に自動融資を受けて、のちに返済することが難しい時には定期預金を解約すると清算されます。

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