はじめに
どのようなセカンドライフを望むのかを考えてみましょう
老後に向けての生活設計というと、どうしてもお金のことが一番に思い浮かんでしまいがちです。しかしながら、優先すべきことは、自分がどのようなセカンドライフを送りたいのかを考えることです。
【具体的に考えて欲しいこと】
・何歳まで働くのか(65歳で定年、雇用延長で65歳、独立する等もあり)
・どこで暮らすのか(引っ越しするのか、賃貸で住み替え、購入するのか)
・どのような生活を送りたいのか(趣味活動、友達付き合いなど)
・どのような資産を残すのか、残さないのか
・万一のときに頼りにできる人は誰か
これら、5つのポイントを考えておくことが大切です。
老後のマネー設計はどうする?
老後を考えた場合、もっとも気になるのがお金のことだと思います。相談者様のデータには将来受け取るであろう、年金額について記載がありませんので、一般的な数値を利用して考えてみます。
厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況(平成30年度)」のデータによると、女性の厚生年金の平均年金月額は10万2558円ということが分かりました。現在の毎月の支出額の目安は13万円ですので、毎月約3万円、年間36万円が不足する計算となります。
たとえば、相談者様が65歳までの8年間働いたとすると、毎月の貯蓄額3万円ですので年間36万円。8年間では288万円。ボーナスの貯蓄額は毎年10万円ですので、8年間で80万円貯蓄できる計算です。
これらのデータを踏まえて、65歳時点でいくら貯まっているかというと、現在の貯蓄額1800万円+毎月の貯蓄額288万円+ボーナス貯蓄額80万円=2168万円となります。
退職後に現状と同じような生活を続ける場合には、年間36万円を切り崩していくことになります。たとえば100歳まで元気で暮らしていた場合では、貯蓄切り崩し額は、36万円×35年ですので、1260万円となります。
順調に貯蓄ができていれば、1260万円を差し引いても908万円の資金が残ることになります。何にどのように使うのか、退職のタイミングはいつにするのか、じっくり考えてみてはいかがでしょうか?