はじめに

シミュレーション結果、老後までやりくりできる?

仮に変動金利で金利が変わらなかったと仮定すると、一番下のお子様の養育費が終わる7年後のタイミングから、年間150万円の繰上げ返済を継続的に実施していくと、60歳のタイミングで約1000万円の一括返済をするとちょうどローンが完済できる計算となります。

60歳時点の退職一時金1,000万で一括返済することは可能です。このようにシミュレーションを作成すると、無理に借入当初から繰上げ返済をしなくても、十分60歳で完済する余地があることが分かります。

また、年間150万円の繰上げ返済であれば、返済しても貯蓄に回せる資金も残るので、それらを老後に向けて準備が出来ます。退職一時金をローン返済に利用したとしても、DC1,500万と、そこまでの貯蓄があれば、リタイア後ひとりの生活であれば、何とかやりくりはしていけそうです。

万が一の時の備えも忘れずに

ただし、これらはあくまで健康で今の収入が続いた上での試算となります。病気やケガなどで、思わぬ支出や、収入が減ってしまうリスクもあります。現在加入している保険が、それらのリスクをカバーしているのかどうかをチェックする必要はあります。今回、住宅購入をすると、万が一の時にローンの返済が必要なくなる団体信用生命に加入することになります。場合によっては、現在加入している死亡保障を減らすことができ、その分をガンなど大きな病気になった場合の収入減に備えることも必要となってきます。その時の状況に合わせて、ムリ・ムダのない適正な保障を準備していきましょう。

いかがでしょうか。将来に対する不安というのは、先行きが見えないことに対する不安です。ライフプランシミュレーションを作成し、しっかりと計画立てて準備をすれば、日々の生活に安心が生まれ、理想の生活に近づけます。

養育費や住宅ローンの返済など、準備しなければいけないことだけでなく、ぜひリタイア後にどのような生活をしたいかなど、これからの長い人生をどう充実して過ごすのかについても考えると、前向きな貯蓄計画に繋がります。

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