はじめに
「足るを知る」ことで不安は和らぐ
では、現状の収支を確認していきましょう。
世帯の手取り収入はボーナスともに同棲中の彼女と半分ずつとして計算します。相談者様の手取り月収は20万円、年間ボーナスは80万円となります。支出のうち住居費、食費、水道光熱費の10万円を彼女と折半していると考えると、相談者様自身の1カ月の支出は10万円となり、年間貯蓄額は毎月の10万円とボーナスを合わせた150万円となります。このままの収支が続けば金融資産の総額は3年ほどで1000万円を超えます。
相談者様には2つのデータを参考に、今あるもの、できていることに目を向け、現状でも十分にやっていけることを認識してほしいと思います。
次にすべきことはライフプランです。「自分はどんな人生を送りたいのか」そのためには「いつまでにいくらあればいいのか」といったお金の見通しを立てることです。
ライフプランを立て、貯蓄の目的を「見える化」する
相談者様の今後の人生にはどんな事がありそうですか? あるいは何をしたいですか?
まずはイベントを大まかにノートに書き出していきましょう。例えば、20代後半は同棲から結婚、そして30代でマイホームの購入や子どもが生まれたらその後の教育費の準備もありますね。ご自身の趣味のお金やキャリアアップへの資格取得の資金が必要かもしれません。病気への備えや老後資金の準備もありますよね。
次に、イベントにかかる金額とその貯め方を考えます。まず、今ある貯蓄のうち生活費の3~6カ月分(相談者様は心配性なので1年分にあたる200万円ほど)を「いざという時のために使う」という目的で別口座に移します。その上でイベントを実現するために残りの貯蓄を含め、どのように貯めていくか計画します。
例えば、3年後に結婚資金200万円、5年後にマイホーム購入の頭金300万円を準備したいとプランニングしたのなら、結婚資金には今ある貯蓄から100万円と毎月の貯蓄から3万円、マイホームの頭金には毎月5万円をそれぞれ積立てていこうなどと考えていきます。
書き出したイベントとそれにかかる金額の予測ができれば、やみくもに「もっと貯めなくては」といった不安は軽減されるはずです。
漠然とした不安の正体を明らかにすることで気持ちに余裕が生まれ、今の生活を楽しむことにもお金を使うことができるようになっていくでしょう。思考をチェンジして人生を豊かなものにしてください。
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