はじめに

住民票は実家に

――家を引き払っているということですが、荷物や住民票などはどうしているのでしょう。

住民票は実家の名古屋に移していて、前の家にあったベッドと洋服も実家に置いています。それ以外の洗濯機や掃除機、雑貨などはほとんど処分しました。

今は4~5泊分の洋服と仕事道具、キレイめな靴とカジュアルなスニーカー1足ずつだけを持って各ホテルを転々としています。物欲が減ってネットショッピングで買い物もしなくなったので荷物の受け取りも不要ですし、行政などからの紙の郵送物は実家に届くので定期的に帰って確認すれば問題ありません。住み続ける「家」がないデメリットを感じることはほとんどないですね。

ホテル暮らしになって貯金は増えた

――それだけで生活できるものなのですね。実際には今まで賃貸の家に住んでいた時と支出はどのくらい違いますか。

スキンケアやアメニティ、タオルはホテルについていますし、洗濯もホテルにあるランドリーでできるので、生活に困ることがないですね。

ホテル暮らしになってから、物を買うのが本当に減りました。そもそもリモートワークになったので人と会う回数が減ったので洋服や化粧品を買うことも減り、インテリアや日用品、雑貨なども不要なので買いません。

電気代と光熱費はかからないですし、余計な食べ物やお菓子の買い溜めもしなくなりました。今は物を買う時に「ホテル暮らしに必要かどうか」という基準になっているので、ホテルの宿泊代を含めても、生活費にかかる支出は2/3ほどになりました。

仕事は変わらず収入は減っていないので、トータルでプラスですね。たまに友達と一緒に宿泊してその日の宿泊代は折半したりGOTOトラベルキャンペーン適用時なら地域共通クーポンで食事が賄えたりすると支出はグッと抑えられます。

地方の宿に泊まるのが楽しい

――ホテル暮らしになってから一番変わったことはなんでしょうか。

環境や場所の変化があるので、リフレッシュと集中のメリハリがつくようになりました。仕事にもプライベートにもいい影響が出ています。また、リモートワークの恩恵でもありますが、出勤時間がなくなって時間に余裕ができたことも大きいです。

ホテル周辺を散策するのに歩く時間が増えたり、食べ物の買い溜めがなくなったりして、以前より2キロ痩せて健康的にもなりました。今では地方の宿にも宿泊して、その地方や宿の歴史、魅力を知る知的探求ができるのも楽しいです。

限られたコミュニティの人しか会わなかったので、地方に行くことで考えやアイデアを巡らせることができ、仕事にもいいフィードバックがあるなと感じます。以前は物にお金を使っていましたが今は価値観が変わって、時間や体験にお金を使うようになりました。

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