はじめに

ポイント2:業績予想に対する進捗率をチェックする

もう1つの大切なポイントが「業績進捗率」です。上場企業は原則として1年間の「業績予想」を発表します。

「原則として」と書いているのは、事業の内容や経済の状況から合理的な予想をすることが困難な場合には例外が認められる場合があるからですが、殆どの企業は発表するとお考えてよいでしょう。

先程も例に出したバンダイナムコホールディングスも、2020年度(2021年3月期)の業績予想を発表しています。

企業について最も詳しいのは企業自身ですから、この予想が強気か弱気かによって株価は大きく影響を受けます。バンダイナムコホールディングスは「2020年度に売上高は6,500億円、営業利益は500億円稼ぐつもりです」と宣言していることになります。

では、第2四半期時点(半分経過した時点)での進捗を見てみましょう。

バンダイナムコホールディングスは第2四半期時点で売上高は進捗51.9%、営業利益に至っては91.9%も進捗しています。特にすごいのが営業利益で、年の半分が経過した時点で年間計画の9割超を達成しているということになります。

これなら実際には年間計画を大幅に上回る業績を達成できるのでは?と考えるのが自然ですよね。

おそらく「バンダイナムコホールディングスの7~9月の業績は好調だったし、年間の業績計画は保守的なので今後業績予想の修正や上振れ着地が期待できそうだ。これなら今後、株価の値上がりが期待できそうだから今のうちに株を買っておこう。」と考えた投資家の買いにより株価は大きく上昇したと考えられます。

「そんなの決算前に考えておかないと遅いじゃないか」とお考えになった方もいるかもしれませんが、実はチャートに示したようにバンダイナムコホールディングスの株価は決算発表後もグングン上がっていきました。結果論にはなってしまいますが、決算発表後に投資を検討しても遅くはなかったのです。

これまで2つのポイントを見てきました。もちろん決算分析を本格的にするとなるとまだまだ見るべき点は多いですが、ご紹介した2つのポイントだけでもチェックするのとしないのでは投資成果に雲泥の差が出ると思います。

肩の力を抜いてぜひ分析にトライしてみてください。

<文:マーケット・アナリスト 益嶋裕>

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