はじめに

定年後の皆さんは、どんな生活をされているのでしょうか?

老後の不安についてさまざまなアンケートが行われています。必ずトップにくるのは「お金」です。2番目には「健康」です。アンケートの結果では、「介護」「認知症」という項目になっていることもあります。

次に、実際に定年を迎えた人が直面する問題として、「生きがい」「孤独」を口にする人が多いのです。この定年後の「お金」「健康」「生きがい」の3つを三大不安と呼ぶことにします。この3つは、大きなリスクと言えます。

しかし、この3つのリスクは、それぞれ個別なものではなく、じつはすべてリンクしています。ですから、もし1つに問題が起こると3つともうまく行かなくなってしまうことがあります。逆に、1つが解決すると3つとも解決することもあるのです。

今回は、定年後の三大不安の解消法を考えて行きましょう。


「孤独→認知症→介護費用」と不安が広がる

3つがリンクしているというのは、たとえば、生きがいを持つことができなくて、「孤独」な生活を送っていると、認知症になるリスクが高まります(オランダの研究グループによると「孤独」を感じている人は、そうでない人の認知症になる確率が約2倍になるそうです)。そうすると、認知症になった場合の介護が心配になります。介護保険の知識や高齢者施設などが必要になります。そして次には、介護費用などの問題が心配になってきます。

1つの問題から、3つの問題に広がっていくわけです。ところが、もし介護保険の知識があったならば、自己負担額のおおよその金額がわかり、お金の心配も解消して、明るくなり、同じ介護について話しができる仲間ができ、コミュニケーションを取る機会が多くなり、孤独感が解消され、認知症のリスクも低くなるというように、好循環が生まれてきます。

愉しい老後を過ごすためにも3つのバランスが大事

また、3つの中で、一つでも問題を抱えていると老後の人生は、必ずしも愉しいとは言えないかも知れません。

たとえば、老後資金としては、不動産や有価証券などを保有していて、十分な資産を持っていたとしても、他人とのコミュニケーションが苦手で、「孤独」だとしたら、けっして愉しい老後生活とは言えないでしょう。

同じことが、健康についても言えます。資産がいくらあっても寝たきりでは、辛い老後になります。「お金」「健康」「生きがい」この3つのバランスを取るということが老後の人生を愉しくできる「鍵」でもあります。

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