はじめに

年齢が上がるにつれて消費支出は減っていく

最後に、60代以降のリタイア後の支出のイメージについてお伝えしておきます。

先ほど「60代はほぼ現役」と書きましたが、「年齢が上がるにつれて、医療費や介護費用などで、支出が増えるのでは?」と心配される方が少なくないようです。しかし、医療費については、現役並み所得者を除き、原則70歳から74歳までは2割、75歳以降は1割で、それほど高額になるわけではありません(現在、政府は、75歳以上の負担割合を、所得によって(単身世帯200万円以上が目安)1割から2割へ引き上げる方針を決定)。

また、高齢になれば、徐々に行動範囲も狭くなり、自然と支出は減ってきます(冠婚葬祭は増えるでしょうが……)。形で言えば、逆ピラミッドのような感じです【図表2参照】。総務省の家計調査によると、二人以上の世帯のうち高齢無職世帯(世帯主が60歳以上の無職世帯)の消費支出をみると、60~64歳の世帯が27万2,927円と最も高く、年齢階級が上がるにつれて低くなることがわかります【図表3参照】。

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もちろん、個々のご家庭によってお金の使い方は異なりますし、今回作成したキャッシュフロー表は、あくまでも目安です。今後、ライフプランに変更があれば、その都度見直しをすることをお勧めします。

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