はじめに
2021年の世界経済の成長率はプラス転換へ
国際通貨基金(IMF)は1月26日、2021年の世界経済の成長率見通しを上方修正しました。2021年はプラス5.5%と、前回見通し5.2%から成長率が加速するとの見立てです。
一部の国で昨年12月に新型コロナウイルスワクチンの接種が始まったことで、今年の下期にかけて回復に弾みがつくとの見方です。
ワクチン普及が世界経済の回復の決め手か
ワクチン接種が本格化する中、各国ごとに普及状況に差が見られます。
Our World in Dataによれば、2月2日時点で、人口100人当たりに投与されたワクチン接種の総数は、イスラエルが58.83人と世界最速で、その次にUAE(アラブ首長国連邦)が34.79人、英国14.94人と続き、米国では同9.80人となっています。
日本の対応は遅れていいますが、今後有効性、安全性を確認した上で、2月中旬に接種をスタートすべく準備を進めています。当初は医療関係者から始め、高齢者については4月から接種を進めるようです。
国内外でワクチン接種が進めば、経済活動に弾みがつくことも想定され、世界経済には好ましいといえそうです。
<文:投資情報部 大塚俊一>