はじめに
鉄道会社を捨てた男の末路
最近ツイッターで話題になったのが、鉄道会社に勤めていたものの、コロナで将来が不安になり、手に職をつけようとプログラマーに転身しようとした人物です。結局同氏はスクールの授業料に80万円を使った挙句プログラマーではなく営業にさせられ、年収が300万円下がったといいます。「つまらないけれどミスなく運転して600万もらえる仕事を続けてればよかった 本当にしんどい」とツイートし、「鉄道会社は辞めるな君」として日々ツイートを続けています。その後は「今の職場は正直当たりだった気がする 1人でも良い人がいるとかなり仕事しやすくなるから本当によかった バリバリやっていくしかないな」と述べており、吹っ切れたようなのが救いです。
しかし、両人とも「大人の中二病」みたいなもので、結婚をし、子供を養う、といった状況になるのであれば無駄な「気の迷い」でしかないようにも思えます。
全国各地の知事や政治家が「地元が大事」などとアピールしていますが、それについて「都会の方が機会がある」やら「地元に留めるための妄言」などと言いたくなるかもしれません。実際、地元に残って着実な仕事をした方が幸せになる場合は多いと私は考えています。
というのも、私は2020年10月31日をもって東京を捨てて佐賀県唐津市に引っ越したからです。東京でこれ以上競争する必要もないと考えたからですが、正直、47歳の自分にとっては唐津の方が心地よいです。もちろん、若いうちは競争が激しい都会で自分自身が少しずつステップアップしていく様を実感するのが良いでしょう。或いはドカーンと上がる可能性もあります。
しかし、こうした経験ができる人間などせいぜい10%程ではないでしょうか。大多数はこうした「いい思い」はしないものです。賭けに打って出た場合は多くは失敗しがちです。そんな時に「堅実な人生を送ったあなたがやっぱり羨ましかった……」となってしまいます。
転職をするという決断をした人はこのように少数の「転職をした結果、人生が上向いた!」とフェイスブック等で殊更に強がりながらアピールする人間のセルフプロデュース力にまんまと乗っかってしまった面も時にあるので注意が必要です。
だから私が言いたいのは「周囲の転職・ステップアップアピールに流されないでくださいね」ということです。今いる会社が苦痛でないのであれば、別にやめる必要はなく、苦痛になったり、たまたま知り合いから「とんでもなくおいしい仕事が来た!」という時に人生を変えても十分幸せになれるのではないでしょうか。