はじめに

日本人の国民食と言われるほどに愛されており、飲食店を開業する際に、根強い人気を持つ「ラーメン屋」。では、“いざ実際にお店を開く”となると、どのような経営のノウハウが必要なのでしょうか?

そこで今回は、都内を中心に人気店舗を展開し、ラーメン業界最高権威とも言われる『TRY ラーメン大賞』受賞実績を持つ「MENSHOグループ」の代表・庄野智治さんにインタビューをしてきました。

「独学でゼロからお店を開いた」という庄野さんだからこそ語れる、ラーメン店経営のイロハとは?


店を開く前の物件選びが重要

-- ラーメン店をやろうとしたきっかけは何でしょうか?

庄野: 高校生のときからラーメン店を開くことが夢で、経営学部のある大学に進学した後、開業資金を貯めつつお店の物件探しを行ない、東京・市ヶ谷に店舗を構えました。

-- 最初の開業資金は、いくらぐらい必要なのですか?

庄野: 「スケルトン(内装や設備を施す前の状態)」の物件ですと、内装工事費用など全てを含めて1000万円以上は必要となります。

元飲食店の物件などを「居抜き」で借りることができれば、レイアウトに制限がかかりますが、スケルトンよりも300万円前後工事費を抑えた資金で開業することが可能です。

良い物件の探し方は…

-- そのような物件は、どのように探せばよいのでしょうか?

庄野: 情報を「ネットで探さない」ことです。実は飲食系の掘り出し物件って、ネット上で情報が出回る前に、決まってしまう場合が非常に多いのです。

飲食店をやっている知人に足を使って聞いて回ると、「◯◯が今度空くらしい……」など、ネット上に掲載される前の物件情報を知ることができますし、不動産屋を紹介していただけた場合は、価格交渉もスムーズに行なうことができます。

少し面倒ですが、物件探しは重要な要素ですので、ここで汗をかくことは決して無駄になりません。

-- 立地は飲食店にとって非常に大切ですからね。物件の家賃は、最初いくらぐらいが良いのでしょうか?

庄野: 1坪あたり1万円台が理想です。高くても2万円台を切る物件が良いですね。意中の物件が決定したら、内装工事や厨房・空調設備の工事を進め、同時に店の備品などを揃えていきます。

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