はじめに
貯えがなく備えがない場合は、生活保護ということも
私の友人でとても多趣味で人づきあいが好きな人がいました。彼はテニスにヨットにとアクティブに楽しんでいて、お酒もよく飲んでいました。ところが母親の介護と仕事のトラブルが重なり、すっかり身体を壊してしまいました。かなり重い病気のため、長期入院に。その後退院できたもののすぐに仕事に復帰することができず、かつ貯蓄がなかったため生活保護になって苦労しているそうです。
未来は予測できませんが、いま考えると貯蓄がなくリスクに弱い場合には、就業不能保険、または医療保険に加入して備えておけばこの状況にならなかったかもしれません。
余裕資金ができるまでは保険で備える
たしかに、保険の入りすぎはムダです。家計を圧迫することになるので、何でもかんでも保険に入る必要はまったくありません。しかし、人生には大きなリスクもあり、もしそれが起こったときに経済的にかなり困った状況になると予測される場合には、保険はとても役に立ちます。
私は、いままで医療保険などはあまり必要がない、ということを述べてきました。しかし、それはある程度の余裕資金がある場合です。もし、余裕資金がない場合には、ちょっとしたトラブルですぐに困窮すると覚えておいてください。
子どものいる家庭は死亡保障は必須の保険
もうひとつ注目したいのが、子供がいる家庭での保険加入率です。
数字をみて、かなり心配になってきました。思っていたより、しっかりと保険で備えていない人が多かったという印象を受けました。
私は、ムダな保険に入る必要はないとしつこく書いてきた人間ですが、必要な人には、ぜひ利用してほしいと考えています。
子供がいる家庭では、ぜひ生命保険を利用してほしいと思います。とくに死亡保障です。その理由は、親にもしものことがあった場合、残された家族はとても困った状態になるのです。
親が死亡したときは、残された遺族には遺族基礎年金、遺族厚生年金などの社会保障がありますが、子供の生活費、教育費を考えるとそれだけでは足りません。一概には言えませんが、子供1人当たり最低2000万円ぐらいは用意しておきたいです。
データを見ると子供がいる家庭で保険に入っていない人は約13%で、保険料が2000円未満の方との合計は約18%です。子供が成人するまでは、保険料の安い定期保険、収入保障保険で備えておくのはどうでしょうか。