はじめに

独身50代の平均貯蓄額は、924万円

では、独身50代はどのくらい貯蓄があるのでしょうか。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)2020年 」によれば、924万円です。

この数字だけを見ると、多くの人が1000万円くらいの貯蓄は持っている、と思いがちですが、実態はそうではありません。

詳しく見ていくと、最も多いのは金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロが41.0%と最も多いのです。続いて貯蓄100万円未満が10.4%。平均値が含まれる、貯蓄700~1,000万円は5.3%しかありません。一方、1,000万円以上の貯蓄がある人は、20.2%です。

このように、平均値は必ずしも実態を表すものではないことに注意が必要です。貯蓄額のデータでは、少数の高額資産保有者によって平均値が大きく引き上げられることがあるので、実態を知るには、単純に合計を人数で割った平均値よりも、中央値を見ることが適切です。

中央値とは、数値の小さい人から大きな人まで並べた時、真ん中の人の値のことです。独身50代の平均貯蓄額は924万円ですが、中央値は30万円です。

また、貯蓄がある人だけで見てみると、貯蓄額の平均は1,601万円、中央値は6,22万円です。つまり、独身50代の41.0%は貯蓄ゼロ、59.0%は貯蓄をしていてその金額は622万円前後の人が多い、という二極分化の状況になっているということです。

老後のことを具体的に考え始める時期に、貯蓄がないのは不安材料になってくるでしょう。公的年金に加えて、iDeCoなどの自分で準備できる私的年金、シニア世代になっても続けられる仕事など、現実的な対策が必要になります。