はじめに

がっかりしないために

なお、建物を借りる人は、さほど気にしなくても良いと思います。実際に使用できる部分が間取り図より小さいと分かれば、ちょっと損した気分にはなりますが、壁芯面積と内法面積の違いによって、金銭の損益に関わるようなことはほとんど生じないからです。また、どうしても狭く感じられて気に入らないのであれば、住み替えという選択をすることも可能です。

しかし、マンションを買う人は、壁芯面積と内法面積の違いについて、あらかじめ知っておいたほうが良いと思います。多くの場合、取引の最初に目にする面積は物件の募集広告に記載される広めの壁芯面積である一方で、取引の最後に目にする面積は登記簿に記載される狭めの内法面積です。これらの違いについて知らなければ、最終段階で、はじめて、思ったより建物の面積が小さかったと気づき、少しがっかりすることになるかもしれません。

尚、住宅取得控除を利用する場合は、適用条件は登記簿の面積、つまり内法面積が判定基準になるので、間取り図の面積が適用条件の面積(40㎡または50㎡)ぎりぎりのマンションを買う際には、注意が必要です。もし内法面積が適用条件を下回れば、住宅取得控除を受けられなくなります。マンションを買いたい場合で、気になる物件があれば、購入の申し込みをする前に、内法面積を確認しておくと良いと思います。

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