はじめに

上海モーターショーで百花繚乱の様相を呈すNEV

今回の上海国際モーターショーでは、1,000社以上の自動車関連企業が出展し、中国国内では新型コロナ禍が鎮静化したこともあって期間中に延べ81万人の観客が訪れました。その中でNEVや自動運転・先進運転支援技術の展示がひときわ目立っており、外資・合弁メーカーと国内独立系メーカー、新興メーカーがNEVの新型モデルを一斉に披露しました。

下の図表は、上海国際モーターショーで披露されたNEVの主な新モデルと、その特徴を一覧にまとめたものです。

これを見ると、各社の新モデルほとんどはEV車で、テスラの「モデル3」に遜色ない性能(最大航続距離500km前後、レベル2以上の自動運転システム)を有しているほか、「モデルS」を凌ぐ最大航続距離1,000kmのモデルも複数公開されるなど、今回のモーターショーでNEVはまさに百花繚乱の様相を呈しています。

NEV市場の攻略に本腰を入れる国内独立系メーカー

近年、「中国版テスラ」として蔚来(ニオ)汽車と理想汽車、小鵬汽車などの新興EV三社が大きく注目されましたが、今年に入ってから国内独立系メーカーもNEV市場攻略に向けて新型モデルを一斉に投入し始めています。

その中で、吉利汽車は「極氪」(ジーカー)、東風汽車は「嵐図」(ヴォヤー)、北京汽車は「極狐」(アークフォックス)、広州汽車は「埃安」(アイオン)、長城汽車は「欧拉」(オラ)、上海汽車は「R」といった独自のEVブランドを立ち上げました。

各社が独自のEVブランドを立ち上げた意図としては、高級感やモダン感を打ち出すことで消費者に新しいブランドイメージを植え付けると同時に、外資・合弁系志向の強い富裕層や新興メーカー志向の強い若年層を獲得したいことが考えられます。

これらの国内独立系メーカーは、元々自動車の生産能力が大きいほか、製造技術やサプライチェーンに関するノウハウも豊富であるため、テスラなどの外資・合弁系メーカーや蔚来(ニオ)汽車などの新興メーカーにとって強力な競争相手になりそうです。

上海にある蔚来(ニオ)の販売店。ポスターに「ニオを買うと上海ナンバーをプレゼント」とある。(撮影:藍澤証券 上海駐在員事務所)

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