はじめに

卒婚を見据えたお金の貯め方とは

お金の内訳を確認しましたが、特に無駄遣いはありません。ただし、卒婚をするのなら、いかに自分名義の財産を持つのかを考えておきたいところです。また、頂いたデータでは預貯金がどのように按分されるのかが分からないため、夫婦それぞれの生活が成り立つのかは判断できません。

そこで確認しておきたいのが公的年金です。定期的に送られてくる「ねんきん定期便」で、受給額はいくらかを確認しておきましょう。生命保険文化センターの「老後の生活費はどれくらい?」という調査では、夫婦2人世帯の消費支出は約24万円です。ひとりで暮らす場合、8割で済むと考えて試算すると、毎月19.2万円必要になる計算です。1人の受給できる年金額では、預貯金から補てんすることは必須でしょう。

現状、どのように名義を分けて貯蓄をされているのか分かりませんが、本人、夫、子どもを含めた生活用の3つの財布に分けて、貯めていくと良いでしょう。本来、このような形は貯まりにくいのですが、卒婚を踏まえた場合には、名義を明確に分けておくと後で揉めなくてすみます。

相談者様は派遣で働いているとのことですが、キャリアップして収入を増やすことも考えてください。

万が一のことについても話し合いを

お金のことと共に、どちらか一方が病気になったときにはどうするのかも話し合っておく必要があります。保険料の4万1,000円に医療保険が含まれていないようですので、夫婦それぞれに医療保険へ加入することをお勧めします。

卒婚したいという人の中には、弁護士を通してきっちり明文化する人もいます。万一のときにはどのように対処するのかを話し合っておくと良いですね。

60歳まで13年もあります。十分に話し合い、お互いの幸せについて考えて欲しいと思います。焦らず、じっくりと!

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