はじめに
自分の必要な支出を確認してみましょう
無駄なく家計を管理されていて、立派ですね。ライフプランもしっかり立てられているようですので、お金の流れもスムーズなのでは?
まず、どのように貯めるのか、住宅ローンの繰り上げ返済をどのようにするかの前に考えてほしいのが、今後の支出についてです。
プロフィールを拝見すると、通常の生活費以外の出費としては、コロナ以前に出かけられた海外旅行費用の年間30~50万円程度です。そのほかにも挑戦してみたいお稽古事や欲しい物があるのなら、あらかじめ予算立てをしておけば、貯蓄のペースが崩れにくくなります。
毎月、いくらまで貯蓄してもいい?
単純計算で、今のペースで貯蓄をした場合、月額6万円、年間で72万円とボーナスとして年間で100万円を貯蓄していますので、合計で年間172万円貯めることができます。60歳までは残り15年間ですので、2,580万円貯まる計算です。
現在の貯蓄額は、貯金総額は2,000万円、投資総額は500万円ですので、今後、貯まるであろう貯蓄額とあわせると、60歳の時点で5,080万円が手元にあることになります。
毎月の家計の支出を踏まえると、2万円弱余裕があるようですので、現在の貯蓄額6万円に1万円を上乗せした7万円であれば、無理はないのではないでしょうか? 月額1万円上乗せすると、60歳までに180万円多く貯蓄できるようになりますので、5,260万円、手元にあることになります。現在の余剰分の1万円程度を積み立てや投資に回せるのなら、運用に回したほうがメリットはあります。ただ、その他に使いたいことがあるのなら、現状維持で良いでしょう。
まじめに将来を考えている相談者様ですので、今のペースを崩すことはないとは思います。とはいえ、急な出費に備えることも必要です。60歳前に仕事のペースを落としたいというご希望があるのですが、どの程度の収入になるのか分からないのですが、ある程度、貯まっているのなら、貯蓄のペースは無理をしないことが一番です。
住宅ローンの繰り上げ返済はどうする?
住宅ローン減税期間終了後、変動金利が上がるタイミングで、完済を計画していらっしゃるのですね。残りの返済期間が不明なため、一般的な考え方のご提案になってしまいます。
現在、1,000万円近くを確定拠出型年金や財形貯蓄等60歳未満で引き出すには旨みのない資産にしてしまっているようですので、こちらで運用しているものは解約せず、そのままにしておいてください。節税効果がある金融商品を使って運用しているのですからもったいないですよね? そこで考えてほしいのが完済する方法です。
いきなりすべてを完済するのではなく、当初予定している住宅ローン減税期間終了後、変動金利が上がるタイミングで1,000~1,500万円程度を繰り上げ返済に回し、残額は毎月支払ってもいいのではないでしょうか。
その理由としては、完済することで安心感は得られると思うのですが、手元資金が無くなることで、いくら預貯金をしているといっても不安になってしまうと思うからです(個人差はありますが)。せっかくのマイホームですので、不安な気持ちはできるだけ抑えていきたいですよね。