はじめに

夏場はオリンピックが絡んだ混乱に注意?

今後はワクチンの普及を背景に楽観視と行きたいところですが、夏場にかけては注意も必要でしょう。新型コロナの行方と政治面の不確実性です。

新型コロナに関しては、やはりオリンピック開催に伴う第5波の発生が心配されます。オリンピックで海外の選手や関係者の入国があることをはじめ、感染力が従来型よりも高いとされるインド変異株の市中感染も広まりつつあります。

また新型コロナの流行は、およそ4か月に1度、感染の山が作られる周期性も見られます。第1波が昨年4月、第2波が昨年8月だったことに加え、2021年に入ってからの動向を振り返っても、年末の流行のピークが1月に作られ、1月~3月にかけての緊急事態宣言による行動抑制をもってしても5月初旬に第4波の感染の山が作られています。今後もワクチン接種が進むとはいえ、行動が活発な64歳以下の接種が道半ばであることや、オリンピック開催があることから、第4波から4カ月ほど経過した8月から9月にかけて感染が再び拡大する可能性は捨てきれないのではないでしょうか。4月から5月後半にかけての感染ピークでは株価も軟調となったことから、引き続き相場を見るにあたり感染動向には注意を向けておくと良いでしょう。

そして、政治面での不確実性もあります。直近の動向を見ると、6月13日に閉幕したG7会合の共同声明で各国首脳からオリンピック開催の支持を得たことをはじめ、オリンピックは開催に向けて進んでいると言えるでしょう。一方で、先に触れたように開催が新型コロナの感染の波を作る要因となる可能性もあります。

無事に開催され閉幕した場合は、今後の経済回復の一歩目として華々しいスタートとなりえます。しかし、仮に感染拡大等につながった場合は再び緊急事態宣言や行動規制が発動され経済活動再開の足かせとなり、内閣支持率悪化を招く可能性も高く、オリンピック開催はハイリスクハイリターンな賭けであることは否めない部分があります。

夏場にかけてはワクチン動向だけでなく、オリンピックに絡む状況の変化にも目を向けるといいかもしれません。