はじめに
効力のある遺言書の一例は?
それでは、どのように記載をしたら良かったのでしょうか?
これで法律上の要件を満たし、なおかつ疑義のない遺言書となります。
「遺言執行者」を指定するとどんなメリットがある?
遺言書には、もう1つ大切なことがあります。
法律上、遺言書が有効な場合には、預貯金や不動産の名義変更を行っていくことになります。この手続きをする者を指名しておくということです。
遺言書の内容を実現するため、相続人への連絡、各種手続きをする者を「遺言執行者」といいます。この遺言執行者は、遺言書で指定をしておくことができます。ただし、未成年及び破産者は執行者に就任することができませんので注意が必要です。
遺言執行者の指定がなかった場合、金融機関や法務局で相続手続きのため、名義変更をする際に相続人全員の同意を求められることがあります。遺言書を書く理由は様々ですが、特定の誰かに財産を渡す、相続人ではない者に財産を渡すというような内容であれば、他の相続人の中には良い気がしない人も出てくるでしょう。同意が得られない場合には、相続手続きが進まなくなることがあります。
遺言者が死亡した後でも、家庭裁判所へ執行者の選任を申立てることはできますが、執行者が決まるまで時間がかかります。
「遺言執行者」を追加した遺言書の一例
このような理由で、遺言書には執行者を指定するようにしましょう。それでは、今回の遺言書に執行者を指定する言葉を追加してみましょう。
ここまでの遺言書にすることが必要です。