はじめに
伝える力【話す・書く】研究所を主宰し、「文章の書き方」に関する著書も多い山口拓朗さんに書き方のコツを教わります。今回は、文章を書くのに欠かせない「5W3H」についてです。
物事を正確に伝える基本は「5W3H」
いきなりですが、あなたは、この文章にどんな印象を持ちましたか?
おそらく「どういう意味?」と首をひねったのではないでしょうか。
意味が伝わらないのは、本来必要な「5W3H」が盛り込まれていないからです。
「5W3H」とは、物事を正確に伝える際に用いる基本要素です。
■When:いつ・いつまでに【期限・期間・時期・日程・時間】
■Where:どこで・どこへ・どこから【場所・行き先】
■Who:誰が・誰に【対象者・担当・分担・役割・メンバー】
■What:何を・何が・どんなこと&ものを【目標・要件・案件・物・課題】
■Why:なぜ・どうして・なんのために【目的・理由・根拠・原因・動機】
■How:どのように・どうやって【方法・手段・手順・プロセス】
■How many:どのくらい・どの程度【数量・規模】
■How much:いくら【金額・価格・費用】
冒頭の文章も必要な「5W3H」が盛り込まれていれば、読む人が首をひねることはなかったはずです。以下は、抜け落ちていた「5W3H」の一例です。
■「When」:今日の午前中
■「What」 : 誕生日ケーキを
■「Where」 : 六本木の人気ケーキ店「BROW」で
■「How many」 : 直径20センチ以上ある(ケーキを)
以下は、これらの情報を用いて書いた文章です。
必要な情報の量が増えたことで理解度が格段に高まりました。ケーキを買ってきた理由も入れたければ「Why」の情報、ケーキの金額も入れたければ「How much」の情報を盛り込めばOKです。