はじめに

バルミューダのトースターはどこが違う?

ちょっと気になる製品、それがバルミューダの「ザ・トースター」という製品でした。他と違う圧倒的におしゃれなデザインですが、価格は約25,000円とトースターにしてはやや割高。その理由を店員さんによくよく聞いてみると、実はただのトースターではなく高付加価値のトースターだったのです。

ザ・トースターの上部には小さなくぼみがあり、温める前に水を注ぎます。すると、そこから蒸気が発生し、温める食品をより一層おいしく仕上げるという仕組みになっています。

普通のトースターでクロワッサンなどを上手に温めることは難しいですが、このトースターなら、クロワッサンやバゲットを蒸気によって焦がさず中までアツアツに温めることができます。肝心の食パンも、中はしっとり、表面はカリカリに香ばしく焼くことができ、“最高のトースト”を味わうことができるのです。

つまりこの製品は、デザインがおしゃれなだけではなく、パンに特化して特別な調理ができる高付加価値製品といえます。

バルミューダの戦略は、デザインを追及しインテリアのような製品を提供すること、そして、基本機能は絞る一方で圧倒的な付加価値を加えること、なのではないでしょうか。

大手メーカーを超えた製品が続々登場

新しいベンチャー家電メーカーの有利なところは、このようにデザインや設計で強みを発揮しつつ、低コストでEMSに製造を委託できることです。

これはiPhoneやダイソンが取っているのと同じ戦略で、過剰な生産拠点を抱えた日本の伝統的な家電メーカーにはマネのできない攻め方です。

ベンチャー家電メーカーが提供している、自動点灯のLED電球をご存知でしょうか? 私も自宅の玄関用に使っていますが、帰宅してドアを開けるとパッと電気がつく便利なものです。

以前でしたら、大手メーカーに依頼し、数万円かけてスイッチの部分を自動点灯専用のものに取り替えてもらわなければなりませんでした。今ではそのLED電球を利用すれば2,000円で玄関が自動点灯になります。

それ以外にも、さらなる高付加価値のベンチャー家電が近年多く発表されています。このような動きをみると、どうやら日本の大手家電メーカーは世界のトレンドからは大きく遅れてしまった様子です。

構造的にコスト高な従業員を抱えていては、新しい家電は作れない。そして、新しい家電は、むしろベンチャー家電メーカーから生まれてくる。そんなトレンドがジェネリック家電ブームを越えて始まっているのです。

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