はじめに

「なぜかお金が増えない」
「それほど贅沢しているわけではないのに貯金が無くなる」
「自分と同じ程度の収入のはずなのに、なぜか自分だけ家計が厳しい」
「よく言われる貯金方法をやってみたがうまくいかない」

と感じている人もいるでしょう。なかなか貯蓄が増えない人の多くは、理由を理解していません。収入から支出を引いた収支が貯蓄に変わりますが、この当たり前のことをコントロールできないでいます。

今回は、貯蓄が増えない理由と、対策について順番に考えます。

1.先取り貯蓄の罠
2.支出を覚えられない
3.家計簿が続けられない
4.家計簿アプリによる管理とキャッシュレス
5.家計簿をつけても改善しない
6.家計を振り返る習慣をつける
7.予算を立てる


1. 先取り貯蓄の罠

収入から日々の生活費などを引いて、残ったものを貯蓄するのではなかなかお金が貯まりません。貯蓄を増やすための有名な方法が「先取り貯蓄」です。まず収入から貯蓄分を貯蓄口座に移して、残ったお金で生活をするやり方です。「貯金を増やすためには、先取り貯蓄しなければ貯まらない」と、断定する人もいるほどです。

しかし、この方法には欠点があります。

支出額を強制的に少なくしても、家計がコントロールできていなければ結局お金が枯渇して、貯蓄に回したお金を取り崩してしまいます。これでは、せっかく貯蓄口座を作っても、生活用に取り崩す口座が増えただけになってしまいます。

先取り貯蓄はたしかに有効な貯蓄法ですが、そもそも「収入から貯蓄額を引いた、残りで生活すること」ができなければ意味がありません。支出のコントロールができて初めて成功できるのです。

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