はじめに
3.今後の見通し
マンションの販売は、これまでの過去の実績から見ると、住宅取得控除の期日直前の12月と、転勤・転居の多い3月の売行きが良く、下期に減速することはあまりありません。2021年通年の供給見込みも、長谷工総合研究所によると約3.5万戸(前年比+28.5%、2019年比12.0%)と良好に推移する見込みです。
さて、新築マンションの今後の価格見通しですが、これまで新築マンションの価格の大きな下落は、バブル崩壊のあった1990年から1995年ごろなど限られた期間でしか起こっておらず、価格の上昇に頭打ち感はありますが、大きな価格下落は考えにくいでしょう。
現状、価格が高すぎて需要が減少し、販売計画が遅れていると思われるマンションも一部エリアで出てきています。しかし、そうした場合、マンションがあるエリアでの新築マンションは、マンション販売業者が供給量を減らして価格を維持する可能性があり、全体的な傾向としては、首都圏新築マンションの価格は、当面は引き続き緩やかに価格上昇し、高い水準が続くのではないでしょうか。