はじめに

日々のお金の流れを確認する

将来、現在の住まいをベースにして国内外で暮らす場合、まず考えておくべきことは、お金の流れがどのようになっているのか? そこに無駄がないか? を確認することです。

頂いたデータからお金の流れを確認してみましたが、金額として埋まっている箇所については、一般的な支出と思えますので、問題はなさそうです。ただし、iDeCoやつみたてNISAの項目については、「満額投資済」とのみ書かれています。そうなると、毎月の収入が52万円、毎月の支出額30万円、貯蓄額10万円となっていますので、12万円の行方がどのようになっているのかが不明です。

もちろん、相談者様では、お金の使い道を把握されていると思われますが、12万円の使い道を決めておかないと、貯蓄に気持ちが向かずに、何となく使ってしまって手元にないということが考えられます。まとまったお金でもありますので、お金の流れを明確に示しておくと良いでしょう。

現状を維持できれば60歳リタイアも可能?

ひとまず、仮に60歳でリタイアし、セカンドライフを迎えると考えて、話を進めていきます。

現在の貯金総額は、2,300万円。60歳までの22年間、毎月の貯蓄額の10万円を継続すれば、2,640万円貯めることができます。ボーナスも今までのペースで年間140万円を貯蓄に回せば、22年間で3,080万円貯めることができます。

夫婦60歳時点の貯蓄は、現在の貯金2,300万円+毎月の貯蓄2,640万円+ボーナス分3,080万円となり、8,020万円手元にある計算です。

住宅ローンの残債は残りの返済期間28年、残高は2,000万円となっていますが、先ほどの不明確な流れとなっている12万円を繰り上げ返済の原資にすれば、60歳までには完済できると考えられます。

その他、相談者様の退職金900万円がありますので、60歳の時点で、少なくとも9,000万円弱のお金が手元にあり、その他に夫の退職金、iDeCoやNISAがあることが考えられます。現状の生活を維持していれば、60歳からセカンドライフをスタートしても良さそうですし、滞在先にもよりますが、国内外で暮らすことも実現可能であると考えられます。

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