はじめに

ステップ3:先取り貯金を実践する

ステップ3では、いよいよ貯金を貯めるための方法を実践します。貯金の方法に正解はありませんが、子育て世帯で貯金が堅実にできている方の多くは「先取り貯金」を実践しています。先取り貯金とは、収入から先に貯金を引いて、残りで生活する方法です。

<先取り貯金のイメージ>
・月々の収入        - 貯金 = 月々に使っていいお金
・ボーナスなどの一時収入 - 貯金 = 使っていいお金

この方法であれば貯金が計画的にできるだけでなく、残りのお金は支出として使っていいお金となりますので、気持ち的にもラクになります。家計簿をつけなくても貯金ができるので、家計管理もラクになります。
では、さらに先取り貯金の具体的な方法は……

<先取り貯金の例>
・給与振り込み口座から自動積立定期預金をする
・会社の財形貯蓄を利用する
・貯蓄型の保険に加入する

などが代表的です。それぞれの特徴をご紹介しましょう。先取り貯金の方法としては、他に「確定拠出年金」などが挙げられますが、確定拠出年金は60歳まで引き出しができないため、教育費には適していません。

(1)手軽な「自動積立定期預金」
「自動積立定期預金」とは、銀行のサービスです。毎月決まった日に決まった金額を、普通預金から定期預金に自動的に移動させ、定期預金に貯金を積み立てていきます。例えば、給料日の翌日に積み立て、月に3万円、ボーナス月年2回にそれぞれ7万円貯めた場合、年に50万円貯めることができますね。

(2)給与天引きの「財形貯蓄」
銀行預金では「何かあったときにすぐ使ってしまう……」という方におすすめの方法は財形貯蓄です。お勤めの会社に確認して、財形貯蓄がある場合は、利用を申請しましょう。給与天引で積み立てるため、解約のハードルが上がります。

(3)万が一の保障もある「貯蓄タイプの保険」
保険は万が一の時の備えのために加入する子育て世帯が多いと思います。しかし、保険にはお金を貯めることができる「貯蓄タイプの保険」もあります。「学資保険」は昔から教育費に備えるための保険として有名ですね。貯蓄タイプの保険には

・学資保険
・低解約返戻金型終身保険 
・ドル建て終身保険
・変額保険

などがあります。いずれも「貯蓄」と「保障」備えることができることが、子育て世帯に人気の理由です。また、保険は途中で解約すると元本割れしまうデメリットがありますが、だからこそ「安易に引き出せない」=「貯金ができる」というメリットにもなって、大学の費用は「保険でなんとかなった」という声も寄せられます。さらには、生命保険には所得控除できる制度があります。

教育費の貯め方に正解はありませんが、ダイエットと一緒で続けやすく、簡単な方法がおすすめです。また、やみくもに貯金を実践すると、家計が苦しくなった時についやめてしまいそうになります。そのためにも、ムリのない範囲での貯金目標を決めることからはじめてみましょう。

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